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シモーヌ・ボーヴォワール

「人は女に生まれるのではない、女になるのだ」

の名言で有名。


「100分で名著」の番組で何度も見た

シモーヌ・ボーヴォワール



社会の構造の中で女として洗脳されていくことで

女として生きてゆくことを疑うこともなく

受け入れていくということ。


固定観念、思い込みの中で

私たちは自分自身を規制し

そして人を規制して

社会の中で

生きていると言える。


著書の「老い」の中では

年老いてゆく自分を見つめる自分がいる。

そして

かつての自分が老人を差別していたことから

今度は自分が年老いてゆき

その当事者となった時に

やりきれない感覚を持つことに苦しむという。


人は必ず老いてゆく。

その時に自分が自分の老いを受け止めることができるように

シモーヌ・ボーヴォワールは

家族ではなく

社会全体で生活を保障するシステムが必要なのだという。


今の時代を先取りしている革新的な考え方をしていた人だ。


現代社会においては

高齢者の生活や医療や介護は

社会保障の中で可能となっているという。

有難いと思う。

「死んでゆくのにお医者さんはいりません」という。


自宅での看取りも可能となってきた。

有難いと思う。

・・・

ボーヴォワールの力強い言葉に励まされる。

ボーヴォワールは、自由に生き、自由に思考し、著作を残して

人々に大きな影響を与えた。


ボーヴォワールにとって書くということは

「瞬間を救い出すこと」だという。

そして

自分の経験を伝達する喜び

言葉で人や事物を永遠化する喜び

があるという。

・・・

わたしはnoteを書くことで

自分と対話し

そして

自分から離れた思考へとたどり着くことが多くある。

思ってもみなかったような展開となることが多い。

言葉が生きているような感触。

・・・

ボーヴォワールが78歳で亡くなった時

友人の哲学者のバダンテールが

「子どもを持たなかったボーヴォワールだが

世界の何百万という娘の精神的な母となったことは

なんという矛盾

なんという勝利だろう」

と弔辞を読んだ。


シモーヌ・ボーヴォワールは

老いた人と会うために現地に行き

対話し調査した上で文章を書き

多くの人を勇気づけて

その後の社会を変えていった。


感激して涙が出た。

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