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ポストまで

久しぶりに近くのポストまで歩いた。

封筒を投函しようと思って歩いた。


キラキラと輝く日の光を受けて

背が伸びてきた健康的な稲の葉が

風に吹かれてざわついて揺れていた。

命の輝く緑色の稲の葉。

その稲の葉は光にうごめいている。

そして、

チラチラと少し色の薄い葉の裏側が見えている。

稲の葉が順序よく揺れることで

風の通り道が連続して見える。


コポコポと

用水路から流れている水の音。


鮮烈なピンク色の大きな田螺の卵の色。


大きな葉を揺らして整列している里芋。

自由を謳歌している黄色いトンボ。


小さなトンネルをくぐり抜けると

赤いポストが見えてきた。


封筒をポストの入り口に入れようとしたが

言うことを聞かない子どものように

ポストの中に入るのは嫌だ嫌だを繰り返す。


怖くはないから大丈夫よと

優しくなだめて

お入りなさいと

封筒をやっとポストに入れる。


そこから

家までUターン

少し下り坂になっているから

楽ちんに歩くことができる。


飼っていた犬とのいつもの散歩の時には

素晴らしい夕焼けを見ていたことを

思い出す。


夕焼けの色が好きだ。

地球は美しいと思う。

こんな平和な時代に生まれてきたことに感謝する。


すべての生き物が愛おしく感じる。

できることなら

雑草も引き抜きたくはない。


夕暮れの水まきの時には

道の隅に生えている草にも

水をあげる。


トカゲやカエルにも水をあげる。



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