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『あしたはてんきにしておくれ』終演しました


応援ありがとうございました!

トツゲキ倶楽部 第34回公演『あしたはてんきにしておくれ』が、5月26日、無事に千秋楽を迎えました。

週末は、通路席も出るほど満員となった回もあり、たくさんのお客様に劇場に足を運んでいただきましたこと、心より感謝申し上げます。

そして、様々な理由から今回劇場には行かれない…という方々からは、公演内容を収録したDVDをご購入いただくという形で、温かい応援をいただきました。

本当に、本当に、ありがとうございました。

作家・太宰治の生涯と作品をモチーフにした群像劇でした。多くの方に良い評価をいただき、感激しております…!


個人売上目標「チケットとDVD合わせて100枚」のゆくえ

SNS上で公演のPRをする際に、
個人的な目標として、チケットとDVDを100枚売ることを目標にしていることを、皆様にお伝えしてきました。

まずはその結果を。

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チケット 62枚
DVD 44枚
合計106枚
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2011年に初めて演劇の舞台に立ってから13年、やっと、やっと、100枚を達成することができました。

劇場に足を運んでくださった方
DVDを予約購入してくださった方
ご友人にこの公演を薦めてくださった方
チラシの配布や掲示にご協力くださった店舗様、企業様

皆様のおかげで達成できた数字です。
本当に本当に本当に、ありがとうございました。

実は、千秋楽当日の朝まで100には届いておらず、流石にもう無理だと諦めようと思っていたのです。
最後の最後で飛び込み観劇してくださった方がいたり、DVDのご予約をしてくださった方がいたおかげで、なんとか、大台に手が届きました。

この御恩にどう報いればいいのか、それが今一番悩ましいことです。

皆さん、本当にありがとうございました。

観てもらえなければ完成しない

家族と友人を頼って、10枚売るのがやっとだった時
コロナ禍、劇場に人が全く来なくなってしまって、絶望した時

バイク関連のイベントを1日開催したときにご参加くださる方々の人数と比べて、
公演が5日間あっても、チケットの売上やDVD、配信の売上数が、イベントの半分にも満たない現実と向き合う時

自分の俳優としての価値を、何度も何度も考えました。

こんなですが、一応、ここまで研鑽を重ねてきました。主演作の演劇賞受賞も、二度経験しました。
少なくとも、「下手くそすぎてとても見ていられない」というレベルからは脱しているつもりでいます。

でも、どんなに頑張って素晴らしいものを作ったとて、観ていただかなければ意味がない。

舞台演劇は、お客様が最後のピースで、それがなければ完成しないものだと、私は考えます。

お客様がひとつ何か、いいことでも悪いことでも(もちろん悪いことではないほうがいいけれど)、心に感じてくれることが、作品の完成ではないかと、思うのです。

観たいと思われない俳優は、作品を完成させられない俳優です。
だから、ここまで必死でした。

本当は「どうかお願いします」と言わなくても、自然に「望月ミキが出るなら観たい!」と思わせる人になれたら、それが一番いいけれど、そんな存在には、自分はまだまだ程遠い。

これからも、舞台出演の際には、
「観に来てくださいお願いします」と言い続けることになると思います。

とてもみっともないことです。
情けないことだと、わかっています。

でも、観ていただくためには。
どんなにみっともなくなってもいい。
作品を完成させたいから。

2021年3月出演した二人芝居「羽化する朱い糸」は、演劇情報サイトCoRichの口コミで異例の★5.0を記録、杉並演劇祭でも優秀賞を受賞した作品でしたが、
残念ながら、コロナ禍だったこともあり、私の個人的な集客面では大敗北を喫した作品です。悔しかった。


あしたはてんきにしておくれ、っと

トツゲキ倶楽部さんのオーディションに参加して、奇跡的にも初出演が叶った2021年の秋公演では、チケットとDVD合わせて60枚前後しか販売することができませんでした。

初出演時の作品は、短編集「ラブピー」の一編「俺たちは天使じゃない」。私の隣に写る黒尽くめの男は関洋甫さん演じる"ツジ"というキャラクターですが…
ツジ?…あら?

それが、今この100枚超えというところにまで伸ばすことができたのは、応援してくださる皆様のお力が大きいのはもちろんなのですが、

トツゲキ倶楽部さんをはじめ、ここまで出演してきた作品が素晴らしかったから、
そして共演する俳優の皆様が素晴らしかったから、
「きっと次も面白い」という信頼が少しずつ 積み上げられ、この結果になったと思っています。

私の力による部分は、ほとんどありません。

だから、皆さん本当にありがとう。
ありがとうございます。

私を舞台俳優でいさせてくれるのは、私ではなく、出演オファーをくださる制作陣、私に刺激をくださる共演者の皆さま、そして、作品を観てくださるお客様です。

舞台俳優の私を知ってくれて、認めてくれて、ありがとう。

うまくいかない自分の演技と向き合う稽古の日々と、みっともないほどの公演PRを続けていくと、いつも心が折れかけるのですが、
劇場での公演にたどり着くと、必ず、舞台が好きであることを思い出して、生き返ったような気持ちになります。

それがそれで終わってしまう自己満足にならぬよう、お客様が毎公演「観てよかった」と思ってくださるよう、これからも研鑽を重ねていきます。

長くなっちゃった。
伝えたいことはたくさんあるけど、そろそろおしまい。
また次の作品で、皆さんのお目にかかれますように。

あしたはてんきにしておくれ!

スタッフの皆様も一緒に集合写真。劇場入りしてから、実際の照明や音響によって世界がぐっと深まる瞬間を見るのが好きです。

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