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中年よ、リゾートバイトに行け!!!〜巣ごもりBBAの大冒険、春〜


初リゾートバイトで仲居やってみた

いつも乗り放題きっぷの限界に挑戦しがちなので、駆け足で移動しながら旅する事が殆どのワイ、ふと「暮らすように旅がしたいなぁ」と思ったのです。
その地域の人やモノに触れて、じっくりと過ごしたい。

そんな安直で軽率な感情で挑戦した初リゾートバイトで仲居やってみた!の記録、題して巣ごもり中年の大冒険〜春〜、です。

中年でも雇ってくれるのか?

まず私の現状をご紹介

40代 女 既婚
社会生活から脱落しはや8年。
一日のほとんどをソファに埋もれて過ごしている巣ごもり系中年。
基礎体力、なし!!!
仲居経験なんかあるわけねぇ!!!
接客経験といえは2○年前の居酒屋アルバイト!!!わらわらわら

というクソみたいな経歴しかない中年でも果たして雇ってくれるのか?リゾートバイトといえばイケイケの若者というイメージ。そもそも需要あんのか?と不安だったのですが
これは杞憂でした。応募したところ速攻で「採用」の連絡が。これにはビックリ!!!担当を疑うわけじゃないが契約書が届くまで航空券抑えるのを躊躇ってしまった。何かの間違いでは?と…

そう、この世はどこもかしこも人材不足

善良な中年のみなさまにおかれましては、もれなく氷河期を経験し様々な辛酸を舐めてきた事でありましょう。かくいう私もその昔、バイトの面接に行った某100均で小一時間ほど詰められた挙句、「面接を受けるに適してない」と応募ごと無かった事にされた事があります。何やったんやあれマジで、暇か?お?
何とか正社員で入れた会社も同族経営の怪しさ満載。「雇ってやってる」ムーブと何でもありの経営方針にかなりメンタルを削られながらも「辞めても他ないし…」と卑屈になるしかありませんでした。

そんな中年が令和に転生(?)したらこれ。

話には聞いてたけど、こんなに歓迎される時代になっているとは、戸惑いを通り越えて感動すら覚えました。力関係が完全に逆転している。これはYouTubeのリゾバっ子見てても思いましたね、完全に選ぶ側になってるなーと。

逆に言うと、若い子は「現状が当たり前」だと思っているわけで、良い時代になったな〜と思うと共に、私からするとちょっとした事で不満を感じる事にもなると思うんで(今は情報も沢山手に入るしね)その点「えっ…雇ってくれるんスか?!」と思っている有る意味呑気な中年には気分的に有利なのかなと思うなどした。

派遣先はこんなところ

某アルプスの麓にある囲炉裏自慢の高級温泉宿での勤務。食事処での夕食と朝食の配膳、その片付けや掃除がメインでした。

前もって館内地図と部屋名を暗記、さらにはYouTubeでベットメイキングを予習しておいたのですが、食事処から出る事は無かったため、その知識が活用される事は一切無かった(笑)
26日に現地へ到着、その日の夕方の配膳業務から早速勤務となりました。

中年の勘は当たる

指導役として紹介された女性は最初にこう言った。「うちは適当だから気軽にね〜」と。しかし私の中の何かが警笛を鳴らした。間に受けるな!こういう事を言う人ほどプライドを持ってやっている!と…
その予感通り、営業が始まるやバリバリに仕事をこなし、めちゃめちゃイキイキ接客をするガチ天職の人であった。ひー!言わんこっちゃねぇ、めちゃ意識高ぇぇじゃん!!!
中年の勘は当たるのであります。

しかし私はこの方、…最大級の尊敬を込めてスーパーバイトリーダーと呼ばせて頂く…のお陰で怒涛のゴールデンウィークを乗り切ることが出来たと言っても過言ではない。指導者ガチャでいうならSSRである、ごれはガチ。

中年、現実に泣く

初日は楽しかった。まだまだお客さん気分というか、社会見学に来たくらいの感覚で居たので、普段なかなかお目にかかれない美しい料理とバイトリーダーの流れるような接客に感銘を受け、あろうことか「なんか出来そう」と勘違いしてしまったのである。
それを自分がやるとなると全く別物だという現実にぶち当たる事となった。

3日めにはあまりの不甲斐なさに部屋で泣いた。教えて貰った事が覚えられず、スピードが求められる配膳業務に全くついていけなかったのである。普段ソファーに埋もれてのらりくらり生活しているのだから、当たり前といえば当たり前なんだが。まわりが光の速さで動いているように見える…涙
同じ短期バイトの女の子が数々のリゾバを経験した猛者なのもあって仕事がむちゃくちゃ出来た事も、更に焦りをつのらせる原因となった。

しかしそんな私にも救いになった事がある。2○年前と違う事は何か?
…そう、今はスマホがあるのです。

前菜の並べ方やテーブルのセットなど、見本を写真に残せて後から見返す事ができる。また、お客さんへ料理の説明がより出来るように、食材をネットで調べて前もって知識を深める事ができる。…いやはや本当に便利な時代になったものよ。てか昔はどうやって覚えてたんだろう?とんでもない量のメニューがあったはずなんだが…

3日目で失敗したことをメモに整理して4日目はうまくいき、5日目でまた下手こいて部屋で泣いて6日目に克服する。まるで昔仕事でうまくいかないまま通り過ぎた事を今、やりなおしているような気分だった。
中年は腐らないのである。

そうしてGW本番を迎え「行けば終わる!行けば終わる!」と唱えながら乗り切り、途中からは「えーい!もう何とかなるやろ!」ぐらいの境地に達した所でGW終了wwww
この上ない達成感に包まれていました。

こうして中年の大冒険〜春〜は終わった

終わってみて感じたのは、案外接客できたなぁ〜という事でした。接客スタイルが形式ばった感じではなく、わりとカジュアル寄りだったのもあるかもしれませんが。これはそこそこの社会経験があった中年だからこそ乗り越えられたような気がしてますよ。ありがとう自分!涙

リゾバくらいがちょうどいい

しかしこれを長期でやれるか?と言われれば、!です!!!これはもう全力で、否否否でございます。

まず、私が無理です。短期間だから気を張って頑張れたけど、これ以上居たら確実にボロが出ます。のらりくらりが顔を出してしまい、もれなくバイトリーダーからの雷が落ちるでしょう。雷が落ち過ぎると、かならず腐るでしょう。短期くらいがちょうどいい、これは絶対。

あとやはり人間関係が…なんというか…ねぇ(苦笑)
まぁ、山奥で軟禁生活を送っているようなものなので、そりゃ色々あるよねっていうのは正直ありそうです。詳しくは分かりませんがバイトリーダー含め常勤で働いてる人は若い人ばかりで、その殆どが一年以内ってところが「お察し」という感じではありました。こういう業界では良くある事かもしれませんが。

寮生活しんどい、もあります。部屋は個室だったので良かったんですがトイレや洗面台、キッチンは共同です。私は良く旅行でゲストハウスとか利用するんで慣れてるけど、やっぱ一緒に働いてる人達が一緒となると緊張感が全然違いますよ。
一度、近くの居酒屋で仲間と飲んだ事があったんですが酔っ払って大声上げるわ、寮に戻っても飲み直す〜!ってなるわ、なんかキレた女の子のドアを勢いよく閉める音が鳴り響くわでカオスでした。いや治安…(苦笑)
この感じ、ある意味懐かしさすら有ったんですが、早く眠りたい中年には堪えました。


良いこともあるよ

マイナスばかり書きましたが良い事もたくさんありますよ。

まず、毎日温泉に入れる事ですね。労働後に川のせせらぎを聞きながら入る露天風呂は格別でした。

また、休みを利用して近くを散策したり、観光したり出来たのは良かったです。GWど真ん中とはいえ、すでに観光地に滞在している状態なんで移動が少なくて済むんですよね。

地域のスーパーでしいたけが100円で売ってたので、ほうれん草とバターを買って寮のキッチンで軽く炒めて食べたのが良かった。外食するのも良いけど、私が体感したかった「暮らすような旅」そのものだったように思います。

終わった後の観光が最高

GW明けって、思った以上に人が居ないんです!!

こちらは乗鞍観光センターのバス停、5/9あさ9:00の写真です。GW中は満車状態で春山バスも順番待ちだったそうなのですが、見事にガラガラでした。

水芭蕉が見頃の一ノ瀬園地も独り占め状態。誰も居なくて不安になるくらい(笑)帰りの飛行機も意味不明なくらい安かったです。
このように快適な旅が叶いました。労働のご褒美といった感じですね。

最後にちょっとした事ですが、痩せました(笑)2kgくらいですが…
やはり痩せるには労働が一番なのかもしれません。

まとめ

このように、大変な事も多々ありましたが総じて良い経験になりました。久しぶりに接客をしてみて、お客様に喜んでもらえるのって、やっぱり嬉しいものだなーと思いました。元気が貰えるんですよね。
人生をかけてやるには多大なるリスクがありそうですが、ちょっと非日常を体験するには最高のシステムじゃないでしょうかリゾバって。

中年のみなさま、機会があればぜひ一度やってみて欲しいです。氷河期に置き忘れた何かを取り戻す、良いきっかけになるかもしれません!

最後にまたも2週間家を空けてしまうのを快く送り出してくれた夫に感謝です(いい加減にしろお前www)今度は農閑期にでも2人でリゾバに挑戦したいねーなんて画策しております。実現できますように!


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