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星栞 2023年の星占い、それから3年の星占い

12日のおすすめハッシュタグを見て慌てて本を引っ張り出してきた。

1番初めの自己紹介noteに書いた気もするが、私はコンスタントに本を読むことが苦手だ。故に「趣味は読書です」というように日常に読書を溶け込ませることはできないが、本自体は好きで、どちらかというと読み始めると読み終わるまでテコでも動かないタイプ。・・・もしかしたらこれこそが日常的に読書ができない原因かもしれない。

とにかく、「note何書こう」とタイミングよく悩んでいた私は引っ張り出してきたこの『星栞 2023年の星占い 魚座』(石井ゆかり、幻冬舎コミックス、2022年)を読んでそれにまつわる感想を書こうと思う。

『星栞 2023年の星占い 魚座』(石井ゆかり、幻冬舎コミックス、2022年)

石井ゆかりさんの1年間の占いが詰まった星栞シリーズ。12星座分あって、私は太陽星座が魚座なので、魚座を選んだ。
この本は姉がプレゼントしてくれたものだから選んだというのも変な話か。いや、待てよ。購入する直前に電話をくれた姉が「魚座でいい?」と私に尋ねた。太陽以外はいろんな星座のところにいるわけだし、他の星座の星栞に興味がないわけではないが、最初はやっぱり太陽のを見たいと思った私は「魚座で!」と返事をした。だから、魚座を”選んだ”で合っているかもしれない。

さて、星栞。星座ごとに表紙も違っていて、今年の魚座はキャンディポット。茶色の地にガラス製と思しきキャンディポットが描かれていて、普段甘いものは好まない私でも心がウキウキする。お菓子っていうのは何より見た目が楽しい。
(見た目が楽しくて食べようとして、何度甘さに撃沈したことか・・・笑)

星栞と書いて「ほしおり」。
この響きと、この字を並べた感じがとてもいい。どうしてこのタイトルなのか、改めて調べてみると、ホームページにはこのように書いてあった。

『星栞(ほしおり)』は、実は2006年~2015年まで刊行された下半期占いの本のタイトルでした。しばしば「旅」にたとえられる人生。ならば「旅のしおり」のようなものがあってもいいのでは?と、石井ゆかりさんが考えてくれたものです。その『星栞』を、年次占いの文庫本である本シリーズにつけました。2023年を歩んでいくとき、「しおり」のように開けるガイドブックとして、お側に置いて頂ければ幸いです。

幻冬舎コミックス「星栞(HOSHIORI)2023年の星占い」

なるほど、「しおり」のように開けるガイドブックで星栞。たしかに書店に旅行のためのガイドブックは並んでいても、人生のガイドブックというものはなかなか並ばない。星栞を読んだとき、生きていく上で心強い仲間を手に入れた気分になるのも納得。

本の感想を、と言ったけれど、占いを読むというのはごく個人的なことで、そんな個人的なことをここに書いて読んでもらっても「知らないよ!」となりそうなので。笑
それ以外のことについて記していこう。

私はゆかりさんの言葉が、なんだかとても好きだ。
静かな、凛とした空気感の中に密やかに仕込まれたユーモアのような。
それも多分、ただゆかりさんの感性の一部であって、意図的に仕込まれたものではないのだろうな、と私は思っている。

ゆかりさんの言葉を読むと、時折無性に泣きたくなる。泣きたくなるどころか、勝手に涙がぽろっとこぼれているときもある。
別に何か思い当たる節があってそれで、というわけでもない。
自分の心を言い当てられてまさかそんな、というタイミングでもない。
ただ、自分で気づかないくらい心の奥底にあるもの、が、自分で気づかないままに癒されているのだと思う。ゆかりさんの言葉によって。

涙がこぼれても、それが何かはわからない。
何が引っかかったのか、あるいは何が救われたのか、どんな傷があってどんな癒しがあったのかもわからない。
ただ涙が流れて、
ただ優しい手が心のどこかに触れた気がして、
そうしてただ、心が軽くなったような感じがする。

たったそれだけ?
いいや。
これだけのことが、1冊の小さな、手のひらサイズの本で起こること。
これって”言葉の奇跡”と呼べるものなんじゃないか。

ゆかりさんの本を読むと、正体の分からない希望が胸に灯る。
俯いていた顔をあげたくなる。
自分のことを「嫌だな嫌いだな」って思っていた昨日があっても、もう少し自分を信じてみたくなる。
誰にでも起こることじゃないのかもしれないけれど、確実に私には起こっている。

数日前、ゆかりさんがインスタグラムで

私は「こうしましょう」という、プッシュ系の書き方がなかなかできないのですが、「プッシュして欲しい!」というニーズは多くの人が抱いています。力強く後押しして欲しい皆様には、とてもオススメです!

石井ゆかりさんのInstagram 

と、鏡リュウジさんのご本をご紹介されていたけれど。
(鏡さんの12星座の君へシリーズもとても好きで、1冊目を読んだときは本当に、自分のすべてが救われた気持ちがした。続編が今後1年かけて出版されるとのことで、かなり気になっています・・・!)

俯いていた顔を上げることは、自分を少し好きになれることは、”プッシュされている”ということになるのではないか。
いや、それよりもっと何か的確な表現があるのかもしれない。うーん・・・そうだな。

”力強く後押し”というよりは、”温かく背を支えられている”ような感覚かもしれない。

この手があるなら、少し頑張ってみることが出来るかもしれない。
この手があるなら、顔をあげて未来を見られるかもしれない。
この手があるなら、希望を信じてもいいかもしれない。

そう思わせてくれる「手」が、ゆかりさんの言葉。

なんじゃないかなと、私は思っている。

プッシュされるその前の、希望を見るための希望。

・・・何やらややこしい表現になってしまったけれど、私にはそう感じられてならない。

そうそう。本の話。
半分ほど読み進めて、”月と星で読む 魚座 365日のカレンダー”というコーナーにぶち当たって。これ、2022年版を見返したら、今のもやもや(今ちょっともやもやと悩んでいるから笑)の正体のヒントがあるのでは!?
と思ったところで。
あれ?今年の星栞どこやった?
首を傾げて、とりあえず表紙を思い出そう!とネットで検索する。「星栞 2022」っと・・・

あれ?
あれれ??

まっっっったく見覚えがないぞ・・・!!!

そう。
どうしてだか今年の星栞を買い損ねていた模様。ショック・・・!!
星栞を買うのを忘れるくらい、去年の自分には心の余裕がなかったのかもしれない。去年の今頃何を考えていたかなんてこれまたまっっっっったく思い出せもしないけれど・・・!
(そのための5年日記ですよ。昨年10月”日記も気が向く限り続けていこう。”って言ってるけど、ほとんど続いてないよ。がんばれ三日坊ズ。)

まだ販売されているようなので、買って見てみたらいいことがあるかもしれない。
そう思って早速注文した。ネットって便利。
そうしたら今日”発送しました”とお知らせメールが届いた。ネットって便利。

それでも折角本の感想を書き記している最中なので、今のことが書いてあるもので現在手元にある『3年の星占い 魚座 2021年-2023年』(石井ゆかり、すみれ書房、2020年)を開いてみた。

『3年の星占い 魚座 2021年-2023年』(石井ゆかり、すみれ書房、2020年)

こちらは3年間の星占い。これも12星座分ある。
(星占いの本を書いている方々の頭の中ってどうなっているのかしら・・・といつも思う。12星座分読んで書くって、とんでもない作業のように思うけれど・・・!)

これも姉からもらった本。
中にクリスマスカードが挟んであったから、クリスマスにもらったものだろう。
そのカードの内容がまたふざけていて、本を開いてまた笑ってしまったのだけれど。

プロローグが小さな物語になっていて、開いてすぐに引き込まれるつくり。
引き込まれたその勢いのまま、最後まで読み切ってしまった。

2021年から2023年までの3年間のことが書かれているから、2022年の今読むと過去の部分もあれば未来の部分もある。
過去の部分を見ると、「ああ、あれはこういうことだったんだ」とか「書いてあるこれはあれのことか・・・」とか、自分の経験と重ねて読めて楽しかったりどきりとしたり。
それでも不思議と、過去のすべてを肯定されたような気持ちになってくる。

ああ、過去のあれもこれも、星が響きあってのことなのか。
じゃあ、それらの先にある今も、なんだか大丈夫かもしれない。

そんな風に。

これも多分、大きな癒し。ここのところ過去に起きたこと、過去の自分の行動を”もっとこうできたらよかったのに・・・”と悲観することが多かったから、それらで疲弊した心が何やら少しホッとしている。

きっと何度も何度も読んでいくと、もっと自分の経験とその占いとが重なり合ってきて、もっともっと面白く読めるのだろう。
プロローグからおわりにまで”ゆかりさんの魅力”がたっぷりで(抽象的すぎる表現だけど、これ以上に表現のしようがない)、なんだか「ふかふかのソファーの上で温かくて美味しいお茶を飲んでほっこりしているような安心感と充実感」に包まれた。それでいて心には希望が灯っていて、「明日からまた頑張るか」と呟いた瞬間のような、そんな。

きっと、読み手によって受け取り方が大きく変わってくる本。
一人の自分という人間が読んでも、タイミングや自分の状況によって、感じ方はきっと変わってくる。
次にこの本を開くとき私はどんな風に感じるのか・・・少し楽しみになってきた。

占いってもしかして、なんらかの癒しのためにあるのかもしれない。
そう思ってしまうくらい、優しい占いの世界がそこにはあった。

えりぴ

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