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■求人広告の応募数を増やすには?-PART・11-■ベテランの人だって、学びたい。

最近土日の早起きに目覚めた私です。史上最強に面倒な家の掃除をした後にネトフリでドラマを観たり、本を読んだりnoteを書いたりできて、やっぱり早起きってなんだかQOLが上がりますね。(怠惰な私がいつまで続くか…どきどき)

さて、本日のテーマは「ベテラン層向けの研修があるよ」という訴求が中堅層のターゲットに刺さりやすい、という話です。

近年、私が携わるWeb求人広告ではIT企業さんの出稿が増えており、“未経験からエンジニアになれる”というアプローチでの広告を目にする機会が増えました。その際に根拠として述べられるのが「研修が充実している」という点です。確かにIT知識が全くない方にとっては、いきなり現場で実践ではなく、研修で土台固めができる環境がある方が安心するでしょう。

一方で、入社5年目以上の中堅層をターゲットとしたアプローチで、研修を訴求する広告は少ない。なぜならその広告主の多くが即戦力を求めているから。「研修をする時間をかけられないから、ベテランが欲しいんだ。研修訴求なんてするわけない」という要望が推察できます。

しかし、ベテラン層が研修を一切求めていないのかというと、そんなことはないでしょう。私は今30代だが、研修なんていらない、とは思いません。広告制作の基礎知識は習得済みなのでその分野に関しては確かに不要ですが、例えばChatGPTを使った広告制作、など、更なるスキルアップに向けた研修やセミナーがあれば外部のものに参加をすることもあります。社会人のための大学講座に通う人もいるように、年齢を重ねても知識欲が衰えない人は少なくないはず。

私がかつて担当したIT企業さんは、まさにそのようなタイプのベテラン層の方にとって、うってつけの環境がありました。200以上の無料研修講座を設け、新たな技術を学んだり資格取得を支援したりする内容から、はては「コミュニケーション講座」のような、自分の苦手分野を克服するための講義まで、まるで大学のように用意していました。これらは業務外の時間で無料で研修を受けられるよ、という講座なので、既存の社員さんの教える手間もかからない。

うらやま!と思うとと共に、年齢が高いベテラン層ほど学ぶ機会が減ってしまうし、「トレンドの技術を学びたいけど時間も金もない…あと、独学だと何かやる気起きない…」と危機感を覚えている人もいるのではないかな…と想像したのです。独学よりもタイパ良く知識欲を満たせるのは、会社が開催する研修なのだと確信しました。(もちろん独学派の人もいるだろうし、人それぞれなのは大前提)

そのような意図でターゲット層を設定した私は「40代ルーキーズ」というコピーを作って広告を展開しました。40代の新人って超かっこいい!学びたい意欲に年齢なんて関係ないよ、という思いを伝えたのです。

結果的に応募数は平均よりも上回り、採用も成功しました。何より、広告で打ち出した「学びたい」という意欲のあるエンジニアが多かったと企業さんから喜んでいただけました。

このシリーズの繰り返しになりますが、やはり求人広告においては会社の理念への共感や長所のアピールだけにとどまらず、「求職者の根底にある欲は何か」と、企業の魅力をマッチングさせることが大切なのです。「知識欲」は人間の本能でもあり、生涯「知」を追求する生き物なのだと感じられもして、何だか感慨深くもあった案件です。

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