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結婚式アレルギー

私は結婚式が苦手だ。
中学一年の時に叔母の結婚式があった。ドレスを着せて貰えず、制服だった。おまけに、その時私が絵が得意と聞いたよく知らない親戚から似顔絵を頼まれた。張り切って描いていたら、母から
「なんだ、似てないじゃないの」
と言われ、大泣きした。式の間泣いていたら嬉し泣きと言う事にされてしまった。可愛かった叔母が遠くに感じた。結婚式さえなければ学校は皆勤賞だった。ずっと後になって母は謝ってくれた。

 次は親友の結婚式。
ブーケトスで私が花束を受け取った。
男性達もあって、ブロッコリートスだった。
ブロッコリーの方が結婚した。

そして、通っている教会で10年間で5組は結婚した。いずれも仲良かった人が遠くに感じられた。言っておくが、統一教会ではない。
 そのうちは、ちょっといいなと思っていた教会の金持ちのボンボンが家で鍋パーティーをするので行ってみた。建て直したばかりの立派な家だった。
 そしたら、昨日から付き合っている人がいて、若者グループの中では中心的な女性だった。つまんなくて帰りに自転車から道にツバ吐いた。
 その結婚式はリモートだったので部屋着でパソコンから缶チューハイ飲みながら観た。

結婚式というのは、仲良かった人が遠くに感じられてしまうおのろけセレモニーだ。本人達は楽しいかもしれないが、参列は気も使う。呼ばれても呼ばれなくても寂しい。ある時、通っていた精神科デイケアの映画の時間で結婚式のシーンがあった。

トイレで吐いてしまった。
だから結婚式アレルギーだ。

いっその事自分も!と思い、婚活パーティーに参加してみた。マッチングしたものの、その人とは電車で途中まで帰っただけで縁がなかった。
 おまけに声を出さずにいられない、チック症状が出て婚活はやめてしまった。今は治っている。

何もなければ独身でいよう。実を言うと、写真館でたまたまあった白いドレスを着て写真は撮った事もある。もう、私はソロウエディング。写真は好きだ。

やっぱり私にはもう、白いウエディングドレスよりも白いグンゼのパンツの方がよく似合うのだ。
今はそれでいい。


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