猫のため息
フリスコがため息をついたことが一度ある。
その日は会議が続き、フリスコにあまり構えなかった。
頭突きを何度もして甘えてくるフリスコを少し撫でることしかできなかった。
会議が終わり、ヘッドホンを外すとすぐフリスコが怒った口調で話かけてきた。
しばらくたっても口調が怒っていたので、そんな嫌な話しかけ方したら、そのうち誰も聞く耳をもってくれなくなるよ。
と言ったら、
深いため息をついて去っていった。
猫もため息をつくことに驚いた。
ちなみにフリスコはヘッドホンを外す行為=構ってもらえると認識していた。
ベッドホンをつけると、自分のベッドへ行き寝始め、ヘッドホンを外すとすぐに起きて私の元へ頭突きしにくる。
履歴書を書きながら思う。
毎日24時間私の行動を観察していたフリスコなら、私がどんな人間なのか自分自身よりも明確に分析し理解しているだろう。
そんなフリスコから、今後の人生についてぜひアドバイスをいただきたかった。
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