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デジタルは人を幸せにできるのか?

R/GA 鈴木洋介氏の講義を聞いて深く感銘を受けました。
※今回のポストはほとんとが鈴木氏のコトバですw

人間は・・・

・行動が先、理論/合理的な説明はあと

・環境(コンテキスト)によって判断が左右される

・感情は人をより不合理に動かす

・行動学はマーケティング活動において重要な武器であるため、より深く理解することが大切

最新のテクノロジーやデータ活用が真っ先に語られがちなマーケティング業界。
そもそも提供したいモノ(価値)は何なのか?
それを提供したいヒトのことは理解できているのか?
人間の本質、行動の原理原則はそう簡単には変わらないもの。
当たり前な所作を当たり前におこなうことが見落とされてしまう。そんな危機感を感じざるを得ません。
マーケティングは”参加したくなるもの”である必要がある。
そんな風にも鈴木氏はおっしゃっていました。

その他にも、特に気になった部分の一部をご紹介。

●What to say→What you do
これまで企業のコミュニケーション並びにブランディング活動において
『何を言うか』が重要視されてきました。
しかしこれらのコミュニケーションは「抽象的」で「実体がな(い)」く、「静的」で、昨今の生活者の心を動かしたり共感を促したりするのは難しくなってきています。

言わずもがな、情報の主導権が企業から生活者に移行している現代において
言葉巧みに上手くそれらしいことを言っても信用してもらえず、結局何をしてくれるのか?どんな体験を提供してくれるのか?が、ブランドの信頼を得るための唯一の方法である。ということです。

つながっているブランドは全てに一貫性があります。
・発信と行動
・信念と行動
・ストーリーとシステム
戦略設計、コミュニケーションプランを検討していくうえで、抑えておかなければいけない大切なポイントですね。

●ブランドインターフェイスを構築して(育てて)いく。という考え方。

広告、webサイト、ソーシャルメディア、商品やサービス、店舗、接客、評判
それら全てがブランド体験であり、ブランドを司るもの。ブランドを形成していく大切な一つひとつです。

カスタマーエクスペリエンス(CX)。という言葉が出てきて久しいですが、
・体験を通して生まれる気持ち、ブランドに対する印象がすべてを左右する。
・すべての接点がブランドの評価に繋がり、ブランドのパーセプションを作る。
・生活者はブランドと様々な接点(インターフェイス)でつながり、ブランドが自分にどう役に立つのかを評価している。
・デジタル時代はインターフェイスの裏側で全てがつながっている。
今や当たり前に語られるCXの文脈を「インターフェイス」と捉え、デジタル時代は”インターフェイスの裏側で全てがつながっている”と結ばれると、正直ドキッとさせられました。。


・人が共感するモノ・コトは今も昔も変わらない。(人の本質を深く理解するべき)
・ブランド体験をより精度高く実現する、その体験をより豊にさせるものがデジタルやテクノロジーの役割。(手段ではなく提供すべき体験から設計していくべき)
・そのブランド体験は一過性で断片的なものではなく、行動が伴うインターフェイスと捉えいく。(情報と行動が伴い、全ての接点で共通して提供されるべき。有言実行)

一つひとつを並べれば当たり前のことかもしれませんが、デジタル時代のストラテジックプランニングをおこなううえで、何度反復しても決して廃れることのない起点となるものだと思いますが、時に見過ごされてしまうもののように感じました。

デジタルは人を幸せにできるのか?私はきっとできると考えています。
企業が提供するソリューションやそれを取り巻く価値体験を、デジタルがより豊かにし、よりエキサイティングに変えていくことができるハズです。


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