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辛かった経験からもらった後遺症と大切なプレゼント。

私は話すことが苦手だ。
自己語りが特に難しいと感じる。
例えば突然今から「自己紹介してください。」
と言われたら、「好きな食べ物はカレーライスです。」と私を知るにはどうでもいい内容しか伝えられない。
ここの紹介文のようにもっと好きなことがあるはずなのに...。

素直に思っていることを口に出そうとすると
恐怖に似た感覚が、必死に話すことを停止させようとしてくる。素直に考えようとすることさえもだ。

こうなったのはいつからだろうか。
心当たりはある。

ちょっと暗い話になるが、
高校の時、1年間だけクラスに一人も友達ができず、孤独を味わったことがある。
たった一年の出来事だが、その時には永遠に続く
長い地獄のように感じた。

お昼ごはんも教室の移動もいつも一人で、
心は完全に芯まで冷え切り、
授業で手を上げることや、隣で好きな音楽の話をしている同級生の些細な会話にさえ、たった一言も声がかけられない。
現実に耐えられなくて机に突っ伏して涙を流していても、誰も気づいてくれない。手を差し伸べてくれた人も数人いたが、その手を握る勇気も元気もなかった。

この経験がくれたのは、素直に話すことができない後遺症。その代わり、日記なら素直な心で文章にできるから”書くこと”は好きになった。

他にも「人間関係が一番大事だ。」「辛い時に手を差し伸べられる人になりたい。」という自分の中の大部分を占める価値観も生まれたし、
そのような価値観を持った自分を好きに思える。

辛い経験は、後遺症も残るけど、大切なプレゼントもくれるんだって思う。

Mocchi

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