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ダイソー、セリア、専門店のシーリングスタンプを比較する

近年、100円ショップのシーリングスタンプ用品が充実してきた。特にセリアは品揃えに定評がある。

ダイソーは元々取り扱いがあったものの、種類が少なめだなぁと思っていた。ところが、2024年6月中旬に新商品がたくさん入荷してきたのだ。気になったので早速購入してみた。

私はシーリングスタンプ専門店、セリア、ダイソーのアイテムを使ってみたが、それぞれ使用感の違いを感じたのでまとめてみたい。というのも、それぞれ作りやすさに差があり、初めてシーリングスタンプを作った人が「私が不器用だから上手くいかなかったのだ」と思ってほしくないからだ。

一度離れてしまった方も、道具を変えれば楽しめるかもしれないので、読んでくれたらうれしい。

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ダイソーで買えるシーリングスタンプグッズ5種と、他店舗グッズの比較

ダイソーで購入できるシーリングスタンプ用品を紹介する。また、気になるシーリングスタンプ専門店(以下「専門店」)、セリア・キャンドゥ取り扱い品との違いも確認してみた。

執筆時点(2024年7月)では、ダイソーネットストア(単品購入)、ダイソーオンラインショップ(セット購入)共に取り扱いがなかった。

商品検索はダイソーアプリを使ってみて欲しい。商品検索から取り扱い店舗が距離順で確認できる優れものだ。

①シーリングスタンプ用スタンプヘッド

左:スタンプヘッド (シーリングスタンプ用、花柄A)
JANコード:4550480 463582
右:スタンプヘッド (シーリングスタンプ用、リーフ柄B)
JANコード:4550480 463575
各税込110円

ダイソーは元々、シーリングスタンプ用ハンドル一体型のスタンプを取り扱っていた。だが、今回シーリングスタンプ用スタンプヘッドを12種類もそろえてきた。スタンプに厚みがあり、値段以上に高見えする。

シーリングスタンプ用スタンプヘッド比較

左:専門店 中:ダイソー 右:セリア・キャンドゥ

直径2.5mmのスタンプヘッドで比較してみた。いずれも材質は亜鉛合金である。

それぞれ個体差はあるが、厚みは専門店のものが最も厚く(4mm)、ダイソー(3.5mm)、セリア(2mm)。

重量は、専門店のものが最も重く(23.5g)、ダイソー(14.2g)、セリア(6.9g)と続いている。重さがある方が、自然にワックスに沈み込みスタンプが押しやすい傾向にある。

左:専門店 中:ダイソー 右:セリア・キャンドゥ

また、彫りの深さも違う。もっとも深いのが専門店で、次にセリア、ダイソーの順である。

左:専門店 中:ダイソー 右:セリア・キャンドゥ

実際に押してみると違いがよくわかる。今回は花モチーフで統一してみた。ワックスは全て同じダイソーのものを使っている。

左:専門店 中:ダイソー 右:セリア・キャンドゥ

横からみたところ。立体感は専門店のものが出やすく、続いてセリア、ダイソーの順である。

素材の重さと彫りの深さから、専門店のスタンプヘッドが最も押しやすい。セリアはシンプルなデザインだが、凹凸がしっかりしている。ダイソーは線が多くデザインが華やかだが、凹凸が浅い。予算と出来上がりの好みで選んでほしい。

②シーリングスタンプ用ハンドル

スタンプハンドル(シーリングスタンプ用)
JANコード:4550480 463650
税込110円

シーリングスタンプ用ハンドルは、写真の濃いブラウンの他に、アイボリーもあった。ねじ部分にキャップがついている。

シーリングスタンプ用ハンドル比較

左:専門店 中:ダイソー 右:セリア・キャンドゥ

それぞれ個体差はあるが、ねじ部分の長さは、専門店のものが最も長く(8mm)、続いてセリア(6mm)、ダイソー(5mm)。

重量は、専門店のものが最も重く(15.2g)、ダイソー(10.6g)、セリア(10.1g)と続いている。スタンプヘッド同様、重さがある方が、自然にワックスに沈み込みスタンプが押しやすい傾向がある。

左:専門店 中:ダイソー 右:セリア・キャンドゥ
スタンプヘッドは全てダイソー

シーリングスタンプ用ハンドルに、ダイソーのスタンプヘッドを付けて並べてみた。スタンプヘッドとハンドルの互換性は以下の通りだ。

互換性あり

  • 専門店とダイソー

  • ダイソーとセリア

互換性△

  • 専門店とセリア(付けられるが、専門店のシーリングスタンプ用ハンドルに対して、セリアのスタンプヘッドのねじ切り部分が短い)

また、専門店とダイソーのねじ部分は金属製なので、スタンプヘッドが付けやすい。対して、セリアはねじ部分もABS樹脂(プラスチック製)のためか個体差があり、スムーズに取り付けられないものもあった。

木製のシーリングスタンプ用ハンドルの場合、ダイソーが値段と使いやすさのバランスが良いと思う。専門店のものは、木製の他にも金属製やアクリル製などさまざまなデザインが選べるのが魅力。

▼セリアのシーリングワックス用ハンドルの違いについて詳しく知りたい方はこちら。

③シーリングスタンプ用スプーン

スプーン(シーリングスタンプ用)
JANコード:4550480 463674
税込110円

シーリングスタンプ用スプーンも、写真のスプーンがピンクゴールド、柄が濃いブラウンのものの他に、スプーンがゴールド、柄がアイボリーのものがある。

シーリングスタンプ用スプーン比較

左:専門店 中:ダイソー 右:セリア・キャンドゥ

シーリングスタンプ用スプーンは、個人的に使用感の差はなかった。

ただ、注ぎ口に差があり、セリアのスプーンがゆるやかである。なので、クリアワックスなど粘度の高いワックスを使った後の掃除は、ダイソーのものより楽になるだろう。

▼スプーンの掃除が面倒な方は、ワックスが冷めたあとに剥がれる、テフロン加工のものがおすすめ。また、注ぎ口が左右にあるタイプを選ぶと、左利きの方も使いやすい。

④シーリングスタンプ用シリコーンマット

シリコーンマット(シーリングスタンプ用)
JANコード:4550480 463667
税込110円

シーリングスタンプ用シリコーンマットは、写真のピンクの他に、淡いオレンジもあった。

左:ダイソー 右:セリア・キャンドゥ

シーリングスタンプ用シリコーンマットは、個人的に試用感の大きな差はなかった。強いて言えば、ダイソーの方がシリコンが柔らかく、マットを曲げてスタンプを剥がしやすい。

ただし、クリアワックスで作る場合は、ダイソーやセリアで取り扱っているレジン用のシリコンマットや、専門店で取り扱っている大理石系の台を使った方が、透明感のあるスタンプに仕上がる。

▼シリコンマットの違いによる、シーリングスタンプの透明感の検証はこちら。

▼こちらは、セラミックに大理石風の印刷を施したスタンプ台。冷却効果が高いため、シーリングスタンプが冷めやすいのもポイント。

⑤シーリングワックス

左:シーリングワックス(カラータイプ)
JANコード:4550480 226170
中:シーリングワックス(粒タイプ、リッチピンクカラー)
JANコード:4550480 463766
右:シーリングワックス(スティックタイプ、ピンクゴールドカラー)
JANコード:4550480 46374
各税込110円

ダイソーは以前からシーリングワックスを取り扱っていたが、2024年5月中旬に、ワックス3色入りの「カラータイプ」4種類、2024年6月中旬単色の「粒タイプ」24種類、「スティックタイプ」6種類を新たに加えた。

100円ショップでスティックタイプを取り扱っているのは、2024年7月時点ではダイソーのみとなっている。

▼「カラータイプ」はダイソーネットストアで取り扱いがある。

シーリングワックス比較

左:ダイソー 中:セリア(材料混合) 右:セリア(パラフィンワックスのみ)

作りやすさの違いを大きく感じたのが、シーリングワックス。理由は材料にある。

専門店のシーリングワックスの材料は、お店の方針の方針によって違う。天然素材を使っているお店もあれば、材料を表記していないお店もある。なので、今回は割愛させてほしい。

ダイソーのシーリングワックスの材料は、EVA樹脂。

セリアのシーリングワックスの材料は、パラフィンワックスのみのものと(写真では赤)、パラフィンワックスとポリレジン、PET、松脂まつやにのもの(写真では水色)がある。

作りやすかったのは、ダイソーとセリアの材料が混合しているもの。ワックスを溶かすと適度な粘度があり、すぐに固まらないので余裕を持って作成ができた。

作りづらかったのは、セリアのパラフィンワックスのみのもの。ワックスを溶かすと、さらさらの液体になり広がりやすい。その上、固まるのが早いので素早く作らなくてはいけない。

左:ダイソー 中:セリア(材料混合) 右:セリア(パラフィンワックスのみ)

また、割れやすさにも差がある。シーリングスタンプの両側から力を加えたとき、セリアのパラフィンワックスのみのものが割れた。シーリングスタンプは「封筒が途中で開けられていないかを証明する」ものなので、本来の仕様である。

これらを踏まえて、ケースによっておすすめするワックスはこちら。

  • 初心者がシーリングスタンプを作る場合
    ダイソーかセリアの材料が混合しているもの

  • 予算低めで作りたい場合
    セリアのパラフィンワックスのみのもの(1袋50粒入り)。※1

  • ろうを使ったシーリングワックスが作りたい場合
    材料を表記している専門店か、セリアのパラフィンワックスのみのもの※2

※1少々コスパは悪くなるが、粘度の高いシーリングワックスを混ぜて使うと、割れにくくかつ作りやすくなる。

※2どの材料も熱したときの有害物質はない、もしくは少ないといわれている。だが、そもそもワックスを溶かすためにろうそくを使っている場合、一酸化炭素の恐れがあるので換気はしっかりすること。

ダイソーのシーリングスタンプを作ってみた

今回はスティックタイプ(芯付きワックス)のシーリングスタンプを作ってみた。使った道具は先ほど紹介したダイソーのもの。足りない道具はセリアのものを中心に使った。

では早速作ってみよう。

①スティックワックスの芯に火をつける

②溶けたワックスをシリコンマット、または紙の上に垂らす。ワックスがスタンプの直径よりやや小さめの量になるまで待つ。

③表面がうっすら乾いたら、スタンプを押す。

④4・5秒ほど待ってからスタンプを離して、完成!

▼粒タイプのシーリングスタンプの作り方はこちら。

ダイソーシーリングスタンプ完成品

左:スティックタイプ 中:粒タイプ 右:粒・カラータイプ

シーリングワックスのみ。

左:スティックタイプ 中:粒タイプ 右:粒・カラータイプ

マーカーで色を付けたもの。

左:スティックタイプ 中:粒タイプ 右:粒・カラータイプ

ダイソーで売っているグリッターを加えたもの。

グリッター(6個セット、ブロンズ)
JANコード:4974012 060023
税込110円

こちらのグリッターはネイルコーナーに置いていた。

選択肢が増えたから、自分に合ったシーリングスタンプグッズを選ぼう

以前は、専門店や大きな文具店に行かないと買えなかったシーリングスタンプ。今ならオンラインストアで買えるし、100円ショップでも取り扱いがある。選択肢が増えたことは、消費者の立場としてうれしいことだ。

だからこそ、自分に合ったシーリングスタンプグッズを選んで楽しんでみてほしい。

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文具マガジンやっています。文具レビューが気になる方はどうぞ。

▼シーリングスタンプの作り方やアイテム紹介の記事をまとめました!

▼ダイソーで取り扱いのないワックス炉(2024年7月時点)は、セリアやキャンドゥで購入してみては?

▼Instagramでは、実際にダイソーのシーリングスタンプを作りをリール動画にしています。


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