アンガールズ田中も納得、隠し空調
注文住宅・別荘、どうせつくるなら、自分でも「わぁ」、お客さんが来た時にも「わぁ」と言ってもらえる家になるといいですよね。
今回ご紹介するのは、「ここになければいいのに・・・」とついつい思う、エアコンのうまい隠し方をご紹介します。「え、タイトルとはどう関係してるの?」はい、最後まで読んでみてください。笑
別記事で、レンジフード、冷蔵庫、洗濯機のうまい隠し方も紹介していますので、是非ご覧ください。
① エアコンって実はいろんな形がある
日本では、壁付けのエアコンが主流ですね。でも、エアコンは壁にあるものだと既成概念にとらわれていませんか??例えば、隣国韓国のエアコンを見ると、壁掛けは実はあまり人気がなく、自立型のエアコンが主流です。
自立型のデザインが良いかどうかはまた別問題ですが、少なくとも、多少グレードの高いホテルにいけば、壁掛けエアコンが丸見えのホテルはありませんよね。
逆に、民泊等の宿泊施設でも、その他の内装には気を使っていても、エアコンと冷蔵庫が一般家庭のように出てきて見えてしまうと、非日常感がなくて萎えてしまう・・・というぐらい「日常と非日常の差をつけるポイント」がエアコンだと思います。
② エアコンを床下につけるという発想
じゃあ、どこにつければいいのかというと、そう、床下です!
2階建ての建物であれば、1階と2階の間の部分(階間:カイカン)です!
mocAで設計した住宅のエアコンは、下写真のようにルーバーの中に隠してあり、床下の空間の中に温風、冷風を吹き出しています。
吹き出した先は、断熱材で覆われた空間の中を伝って、部屋全体にちりばめられた床吹出口から温風・冷風が上がってきます。
冷気は下に下がるのに、どうやって上がるの?という疑問にお答えするのは、先ほどの登場した協立エアテックさんのブースター循環ファンという商品です。
③ 床下エアコンと床暖房、どっちがいいの?
山梨県の戸建て住宅で、床下エアコンを採用した経緯と、床暖房との比較についてご紹介できればと思います。
〇床暖房との比較 <前提条件>
・正直、温かさだけを考えるなら、床暖房が絶対いい
・ただ、床暖房は面積が大きければ大きいほど、コストUPが大きい
・床暖房は、冷房はできないので、エアコンも必要
〇 立地条件 < 山梨県の寒冷地。気温がマイナスになる可能性もある >
温熱源として、理想は「床暖房」+「エアコン」ですが、床暖房は価格が高く、範囲を限定するとなると、ダイニング?リビング?と今回のケースだと両方温かくないとあまり意味がなく、両方カバーするとなると、とても高い。
では、床下の全館空調で検討しようということになりますが、各種メーカーが出している「全館空調」はダクト式だったり、メーカーの利益が上乗せされているため、こちらもなかなか高い。
であれば、それほど特殊な工事でもなくできる、循環ブースター方式の床下空調であれば、エアコン+ブースターファンだけで、実質的に各社メーカーの全館空調と同等の内容を実現できる!ということで、採用に至りました。
〇床暖房との比較
・温かさだけを考えるなら、床暖房がいい
・ただ、床暖房は面積が大きければ大きいほど、コストUPが大きい
・床暖房は、冷房はできないので、エアコンも必要
空調能力の選定にあたっては、窓の大きさ、断熱厚み、外気条件などから計算を行い、日立のシロクマくん(寒冷地用の家庭用エアコン)を採用しました。
ただし、外気条件は日々変動するもの、絶対ということが言えない、かつ、郊外で山奥に立地しているため、雪が積もった場合に、どこにも出ることができない時に、暖が取れないととても困る事態が想定される。
もともと実験的な試みという点も含まれるため、実際の工事の際には、寝室のみ、もともと建主が引っ越し前で使っていたエアコンが1台余っていたたので、こちらは壁付けで予備としてつけることになりました。(デザイン的にはチキってしまって点ですが、それよりも居住性が大事!)
実際に住んでみて、冬を越して、マイナス気温も経験した中では、結局当初の計算通り、1台のエアコンだけで冬を越せたという確認が取れました。寝室の1台は、今まで一度も使っていないとのことで、設計時の検討の重要性が担保されて安心しました。
設計で想定していたよりも思わぬ収穫がもうひとつ。
リビング・ダイニングすべて磁器質タイルの床で、テラスと同じ床材を使用していますが、何もしなければ冬場はとても冷たく、素足で歩けるようなものではないのですが、床下を温めることによって、タイル自体もほんわり熱をもって、温かみを感じることができました。床暖房ほどの温かさはないにしろ、床をタイルにする場合にも適した空調方式という発見につながりました。
実は、この空調システム、タレントのお墨付き。
2024年6月に、BSテレ東「となりのスゴイ家」の取材をして頂きまして、アンガールズ田中さん、遼河はるひさんに来ていただきました。この家で参考にしたいと思った点として、アンガールズ田中さんより「床下エアコンを是非参考にしたい。寒冷地の山梨でもうまくできてるなら、どこでもできますね」というコメントを頂きました!
床下エアコン導入の際には、エアコンの配置計画、能力設定、断熱計画など、トータルコーディネートが必要になりますので、ご興味ある方がいらっしゃいましたら、是非ご相談ください。
最後までお読みいただき、ありがとうございます。
「アンガールズ田中も納得、隠し空調」は、いかがでしたでしょうか?
エアコンの見せ方は、非日常空間づくりにおいてマストポイント!今までとは違う空間づくりにつながっていきます。是非お試しください!
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