アベノミクスとインフレは関係ないんじゃないかな
最近はカレツキの景気変動の理論を読んだり、理論やレヴィ研究所のMichalis Nikiforos とGennaro Zezzaさんという方たちによる、SFCに関する論文を邦訳しながら、読んでるわけだけれど、まあ両方ともものすごく難しい。
googleドキュメントで仕事の休憩時間を利用してやってるんだけど、これがまあ進まない、、、下付き文字打つのがめちゃくちゃ手間だし。
まあ、息抜きもかねて、noteでも書こうかなと。
https://twitter.com/shiikazuo/status/1537277475709136897?s=20&t=PBgbwtW0o6oaaH_k0rOEfg
最近の円安で、また野党によるアベノミクス批判が再燃しているような気がするけど、「異次元の金融緩和」というのは、QE、量的緩和のことで、量的緩和というのは、要するに日銀が民間金融機関保有の資産(国債)を買い取ることで日銀当預を供給するわけなんだけど、これにインフレ促進効果があるとなると、銀行が日銀当預を持っているとインフレになって、国債を持っているとインフレを抑制する効果があるという訳のわからないロジックになってしまう。
それに日銀当預にしろ、国債にしろ、双方、政府が支出することで増えるのだから、どちらかだけがインフレ促進機能を持ち、もう一方がインフレ抑制機能を持っているというのは理屈としても無茶苦茶だ。
だから、日銀当預と国債を置き換えるだけの量的緩和にインフレ促進効果があるというのは理論的に破綻しているよな。
たしかにゼロ金利政策を続ける日本と利上げをしたアメリカだと、内外金利差によって、ドルへの持ち替えが起こるというのはわかる。
ドル債の価格も落ちるだろうけど。
けれど、それは投機屋がやっていることであって、そのあたりの行動に合わせて、政策金利を動かすなんて政策は、それこそ一部の既に持っている人たちのためだけに向けた政策になってしまう。
投機屋のことは投機屋に任せておけばいい。
それを共産党のトップの人がどこまで理解しているのかはわからないけど。
まあ、志位さんに限らず、安部さんの理解もこんなだからなぁ。
二人とも、マネタリストもどきというか、政治家トップ層のレベルの低さに嘆きたくなる。
誰もが利上げをというわけだけど、利上げが全くダメなのかというと、正直自分もよくわからない。
けど、利上げにインフレを抑制する効果があるかどうかといわれるとかなりあやしい(利上げは誰かの金利払いの増加だけれど、別の誰かの金利収入の増加でもあるから)。
だから、利上げ以外に政府にやれることないかというと結構あると思うし、それでも、いまのこのインフレには効果的な対策なんてものはないのかもしれない。
れいわの候補者のひとのツイートなんだけど、
賃金が下がったままの物価高によるコストプッシュインフレというよくわからないないようなんだけど、
まあ、コストっていうのは、結局は誰かに対する支払いなわけで、必ず誰かの所得になるわけ(原油自体がキャッシュを要求しているわけではないので)。そこに国内、国外、賃金、利潤の違いはあれど。
だから、産出量が同じでコストだけが上がったのならば、それは確実に誰かの所得の増加。
ただ、産出量が減ったことによる所得の減少を賄おうとしての値上げとなると、これは産出量を増やさなければ解決しないよな。
だけど、あえて産出量を減らすことで価格を上げたいという人たちもいるかもしれないし、戦争、コロナ、原油高の混乱に乗じて値段を釣り上げている人たちもいるかもしれない。
その辺の話はこの論文のなかにでてくる。
産出量、価格がそのままで賃金(労務者層の取り分)だけを上げるとなると、国内への賃金払いの割合が国外への賃金、国外への利潤、国内の利潤を差し置いて、増えなければならなくなる。
これは現状なかなか難しいような気もする。
だから、賃金を上げて、あとに価格を上げるという賃金と利潤のコンフリクトをやらなければならないわけだけど、これはこれでよくはない気もする。
所得税率によっては、賃金は上がったけど、可処分所得があまり増えずに価格だけが上がってしまって、生活苦なんて結果になりかねない。
だから、減税、減免をして可処分所得を増やすのが一番良いんじゃないかなと思う。
けど、ここにきて年金の支払額を減額ときているし、なにやってんだろうね。この国の政府と政治家は。
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