光と物質の量子論 研究室 @ 横浜国立大学 / BAMBA Motoaki 馬場基彰

横浜国立大学 理工学部/学府 物理工学教育プログラム/分野 https://mobam…

光と物質の量子論 研究室 @ 横浜国立大学 / BAMBA Motoaki 馬場基彰

横浜国立大学 理工学部/学府 物理工学教育プログラム/分野 https://mobamba.science/ 修士・博士課程募集はこちら https://tayo.jp/recruitments/student/01GJ4SMVW2CHWMWVG9Q3DQR5B3

マガジン

最近の記事

M1輪講 第9回 遷移状態理論(続き)・分子間緩和過程

こんにちは!M1 平田です。第9回のM1輪講についてご報告します! 今回の報告なのですが、更新が遅くなり、申し訳ありませんでしたm(_ _)m就職活動などで忙しく、研究室のタスクが溜まってしまいました… また、M1輪講のNoteにいくつかコメントをいただき、大変感謝しております。皆さんのコメントは、理解を深める大きな助けとなっています。いただいたコメントに関しては9月末をめどに、記事としてしっかりと返信したいと考えております! 2024/07/17 今回の輪講では、遷

    • 熱平衡下における光の量子状態が可能にする高精度センシング技術

      Kenji Hayashida, Takuma Makihara, Nicolas Marquez Peraca, Diego Fallas Padilla, Han Pu, Junichiro Kono, and Motoaki Bamba “Perfect Intrinsic Squeezing at the Superradiant Phase Transition Critical Point” Scientific Reports 13, 2526 (2023)

      • 超放射相転移—量子光学、熱力学、凝縮系物理学の架け橋

        Motoaki Bamba, Xinwei Li, Nicolas Marquez Peraca, and Junichiro Kono “Magnonic Superradiant Phase Transition” Communications Physics 5, 3 (2022) 1973年、物理学者達は「超放射相転移」と呼ばれる現象を予言しました。Dicke協同性と呼ばれる現象を引き起こす光と物質とのある種の相互作用によって、超放射相転移が引き起こされると、理論的

        • 光りろん研究室 B4輪講 第10回

          こんにちは!横浜国立大学 光と物質の量子論研究室(略称:光りろん研) B4の今野(こんの)です! 今回はB4輪講の第10回ということで、越野和樹さんの「共振器電磁気学」の8.1.5~8.1.3を担当しました。 今回は、前回に引き続き、光子に対する応答について扱いました。 流れとしては、入力光子パルスが三角関数型パルスだった場合の出力について考えた後、2光子量子ゲートへの応用について学びました。 まず、2準位原子に2光子パルスを同時に入射した場合について考えます。このとき

        M1輪講 第9回 遷移状態理論(続き)・分子間緩和過程

        マガジン

        • 光りろん研大学院輪講
          7本
        • 光りろん研 解説など
          7本
        • 光りろん研 News
          1本
        • 光りろん研ゼミ
          4本
        • 光りろん研 B4 輪講
          18本

        記事

          「人類に光」の情熱京大“アナキズム”#7 没頭の衝動

          2021.06.30 Text by 大越裕  一般にはなじみの薄い現象「超放射相転移」は、実はギリシャ以来の物理学に連なるテーマだという。その難問に立ち向かう情熱はどこから来たのか。

          「人類に光」の情熱京大“アナキズム”#7 没頭の衝動

          現象解明 孤高の夢京大“アナキズム”#7 没頭の衝動

          2021.06.29 Text by 大越裕  解明されれば、エネルギー利用効率の向上につながるとみられている現象「超放射相転移」。その謎に挑む数少ない日本人研究者の動力源とは何か。

          現象解明 孤高の夢京大“アナキズム”#7 没頭の衝動

          「超放射相転移」で物理学の新たな領域を切り拓く! 光の研究はどこに向かうのか – 京大白眉センター・馬場基彰 特定准教授

          academist Journal と京都大学白眉センター「研究の現場から」との共同企画として作成いただいたものです。

          「超放射相転移」で物理学の新たな領域を切り拓く! 光の研究はどこに向かうのか – 京大白眉センター・馬場基彰 特定准教授

          再生

          証明されればノーベル賞級 未だ明らかになっていない光の謎「超放射相転移」に迫る 京都大学白眉センター特定准教授馬場基彰先生 インタビュー 後編

          【番組内容】 今から約50年前の1973年「超放射相転移」の存在が理論的に予言されました。この「超放射相転移」とは、光のまだ明らかとなっていない物理現象のひとつです。そして、そこから現在に至るまで、様々な議論が繰り広げられましたが、いまだ本当に起こるかどうかはわかっていません。もし、「超放射相転移」が証明されれば、エネルギー革命が起こり、世界に衝撃がはしるでしょう。番組後編では光の謎のひとつ「超放射相転移」について、日々研究されている京都大学白眉センター特定准教授馬場基彰先生にどのような現象なのか、また、どういったところに応用される可能性があるのかをわかりやすく解説いただきました。 馬場先生Twitter: / motoakibamba BGM:https://dova-s.jp/ ---------------------------------------------------------------------- くもM LABとは? ----------------------------------------------------------------------- くもM LABはサイエンスコミュニケーターであるくもMが様々な分野の研究者にお話を聞きに行くことで、研究者の皆様の生態を暴いていくバラエティー番組。どんな研究をしているのか?どうして研究者になったのか?など、研究者のあれこれを引き出していきます。 https://sciencetalks.org/series/kumom... ----------------------------------------------------------------------- くもMプロフィール ----------------------------------------------------------------------- 大阪府立大学理学系研究科生物化学専攻。製菓会社に勤務後、『身近な科学を通じて、子供も大人も学びを遊びに』をモットーに、科学実験教室やサイエンスショーなどの活動を運営しています。 【TikTok】 https://www.tiktok.com/@science.kido?​ 【Twitter】 / science_kido​ 【科学ブログ】 https://www.science-kido.com/

          証明されればノーベル賞級 未だ明らかになっていない光の謎「超放射相転移」に迫る 京都大学白眉センター特定准教授馬場基彰先生 インタビュー 後編

          再生

          浅野トビアスさんと学部4年生5名が加わりました

          2024年4月から新たな学部4年生5名に加えて、浅野トビアス(ASANO, Tobias)さんも本研究室に加わりました。 https://mobamba.science/jp/people-jp/ 浅野さんはドイツUlm大学で修士号を取得し、2024年4月から日本で暮らしています。既に第一著者の論文を2報、共著論文を1報発表しています。日本語も日常会話はペラペラです。物理の議論のための日本語を学ぶために、学部4年生(B4)の輪講に参加しています。 T. Asano, E.

          浅野トビアスさんと学部4年生5名が加わりました

          再生

          大発見は否定から始まった!?光の謎に挑む理論物理の理研究者 京都大学白眉センター特定准教授馬場基彰先生 インタビュー 前編

          【番組内容】 第6回は京都大学白眉センター特定准教授 馬場基彰先生。私たちの周りには光が溢れており、物を認識できるのは光を目が捉えているから。また、この地球上で生き物が生活できるのは太陽からの光が降り注いでいるからです。そのため、光の研究はこれまでも盛んにおこなわれており、多くの謎が解き明かされてきました。しかし、まだすべての謎が解き明かされたわけではありません。今回は私たちの生活には欠かすことのできない光の謎の一つを解き明かそうと日々研究されている馬場基彰先生に研究への愛を語っていただきます。 馬場先生Twitter: / motoakibamba BGM:https://dova-s.jp/ ---------------------------------------------------------------------- くもM LABとは? ----------------------------------------------------------------------- くもM LABはサイエンスコミュニケーターであるくもMが様々な分野の研究者にお話を聞きに行くことで、研究者の皆様の生態を暴いていくバラエティー番組。どんな研究をしているのか?どうして研究者になったのか?など、研究者のあれこれを引き出していきます。 https://sciencetalks.org/series/kumom... ----------------------------------------------------------------------- くもMプロフィール ----------------------------------------------------------------------- 大阪府立大学理学系研究科生物化学専攻。製菓会社に勤務後、『身近な科学を通じて、子供も大人も学びを遊びに』をモットーに、科学実験教室やサイエンスショーなどの活動を運営しています。 【TikTok】 https://www.tiktok.com/@science.kido?​ 【Twitter】 / science_kido​ 【科学ブログ】 https://www.science-kido.com/

          大発見は否定から始まった!?光の謎に挑む理論物理の理研究者 京都大学白眉センター特定准教授馬場基彰先生 インタビュー 前編

          再生

          光りろん研究室! B4輪講 第7回(量子解放系の入出力形式、共振器QED系の緩和)

          こんにちは!横浜国立大学 光と物質の量子論研究室(略称:光りろん研) B4の大竹(おおたけ)です! 今回はB4輪講の第7回ということで、 越野和樹さんの「共振器量子電磁力学」で、第5章、第6章を担当しました! 量子解放系の入出力形式量子解放系として比較的単純な模型である以下のハミルトニアンをもとに考えました。 $${\hat{H}=\omega_c \hat{a}^\dagger\hat{a}+\int_0^\infty dk\ k \hat{b}_k^\dagger\

          光りろん研究室! B4輪講 第7回(量子解放系の入出力形式、共振器QED系の緩和)

          光りろん研究室 B4輪講 第9回

          こんにちは!光と物質の量子論研究室(略称:光りろん研)B4の坂田です! 最近は院試勉強に追われる日々を過ごしています。 私たちは引き続き越野和樹さんの「共振器量子電磁力学」を使って輪講を行っています。 前回の輪講では共振器や原子の古典光に対する応答について扱いましたが、今回は光子に対する応答について扱いました。 具体的には、半無限導波路の端に2準位原子が結合している系に単一光子や2光子パルスを入射し、出力された光子の状態を考えました。 特に、出力波動関数を求める流れにつ

          量子マスター方程式 など B4輪講第6回

          こんにちは。横浜国立大学 光と物質の量子論研究室(略称:光りろん研) B4の小幡(おばた)です。 今回の範囲には「量子マスター方程式」が入っています。名前が無駄にかっこいいですよね。 ちなみにポケモンの主人公、サトシが目指していたポケモンマスターの定義は「世界中全部のポケモンと友達になること」らしい。そんなよくわからんものを目指していたのか、サトシ…。 私たちは越野和樹さんの「共振器量子電磁力学」を使って輪講を行っています。前回、2章まで進んだので、今回は3,4章の内容を扱

          M1輪講 第6回 力学問題としての化学反応

          こんにちは!今回のM1輪講 担当のM1平田です! こないだ大学のオープンキャンパスでポスター発表をすることが決まりました!結構楽しみなのですが、ポスターを作るのがとても大変そうです…頑張ります😤 2024/06/06 ポテンシャル地形からわかる生成物のエネルギー分配の様子についてみんなで勉強しました。また今後につながるような概念として、反応座標ハミルトニアンや断熱表現などを導入しました 生成物のエネルギー分配の様子について、簡単にですが説明したいと思います! 簡単のために

          M1 Seminar 第2回

          こんにちは!横浜国立大学 光りろん研究室 M1の五十嵐です。 もう6月です!自分の中で2024年の5月が人生で最も短いと感じました。(今だけです) B4輪講、M1輪講と続き、M1によるSeminar(研究の進捗報告、論文紹介)も着々と進んでいます! Seminarでは英語での発表、質疑応答ができるようにするのを目的としています。 私は大学院から横浜国立大学に来たのですが、この英語での発表が大学院生活でも最初の鬼門でした。。 今回は私が2週に分けて日本語と英語で論文紹介をさせ

          光りろん研究室 B4輪講 第5回

          こんにちは!横浜国立大学 光と物質の量子論研究室(略称:光りろん研) B4の今野(こんの)です! 今回はB4輪講の第5回ということで、越野和樹さんの「共振器電磁気学」の第2章を担当しました。 前回までは原子と自由空間中の光子場との相互作用について扱ってきましたが、今回からは共振器QED、つまり原子と共振器中の光子における量子力学について扱っていきます。 共振器中では自由空間中とは違い、空間のサイズが小さいため電磁場の固有エネルギーの離散化幅が大きく、原子は少数のモードと強