『会計見るだけノート』まとめ

今週の読書録です。

◇印象に残った部分
-株主が決算書を見る時に注目するポイント
株主は貸借対照表の自己資本比率に注目する。
自己資本比率とは返済不要の自己資本がどれくらいあるかを示す数値で、高ければ高いほど会社倒産のリスクが低いと言える。

-財務諸表からの企業分析
財務諸表からの企業分析には以下の4つの方法がある。
(Ⅰ)実数分析
→売り上げ規模や資産額、利益など財務諸表の実数値を見ることで会社の規模を理解する
(Ⅱ)比率分析
→売り上げに対して利益はどれくらいあるか、自己資本比率はどれくらいかなど様々な分野の割合を見て判断する
(Ⅲ)時系列分析
→過去の数値と比較することでその変化を把握する
(Ⅳ)他社比較分析
→同業他社の財務諸表を見て、相対的に判断する

-重要な“営業利益率”
会社の事業が儲かったのかどうかについては、売上高営業利益率を割り出さなければならない。
『営業利益率=営業利益÷売上高×100』
ただし、業種や業態によってその指標が変わることも注意しなければならない。

-借金が力になる
借金で手持ちを増やし、大きな事業を行ってたくさんの利益を得られれば自己資本利益率が上がる。なぜならば、当期純利益が増えているのに、自己資本が増えていないから。
ROE(自己資本比率)を改善したいならば、借金をして事業を拡大するという方法も存在する。

-給与はどこから?
給与は人件費であり、付加価値から支払われている。
付加価値とは、売り上げから材料費・外注費・交通費などの外部調達費を減らしたものを指す。付加価値が売り上げに占める割合を付加価値比率と言い、以下の式で求められる。
付加価値率=付加価値÷売上×100%

そして、これに加えて、付加価値を生み出すのにどれくらいの人手が必要だったかを考慮しなければならない。これを労働生産性と言い、以下の式で求められる。

労働生産性=付加価値÷従業員数

しかし、付加価値の全てが給与になる訳ではなく、将来の貯蓄や株主への配当、借金の返済にも充てられている。


-勢いのあるベンチャー企業の特徴
成長している会社とは、営業利益、経常利益が増えている会社を指す。設立当初の企業は営業と投資のキャッシュフローがマイナスで、財務のキャッシュフローがプラスになることが多い。これは外部からの資金調達に頼っているから。成功すると、短期間で営業キャッシュフローがプラスに転じて、財務体質が改善する。

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