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ニューヨークフェロー滞在記 7/1〜3

7/1 移動日

アメリカの常磐道でNYに。なぜか今日は40$。土曜だからか渋滞。車中、電話演劇エッセイ推敲。一旦リリースして必要に応じて修正していく。3年間、トライアルアンドエラーを重ねて考えてきたことなので、多くの人に読まれますように(多くの人が読む分量じゃないけど……)。

滞在するInternational Houseに到着。前のグラントである三野さん〜すずえりさん〜の生活用品を受け継いだり、グラント同期の成瀬さんと話したり。スーパーで食料品を購入したり。

後、夕暮れになり、ハドソン川沿いをジョギング。ハドソン川沿いをジョギングと書きたいがためにとった行動である。なんか光るものがあると思ったら蛍だった。ニューヨークにはホタルがたくさんいる。

パン、骨付き豚肉炒め、じゃがいもとマッシュルームのお吸い物という簡素な食事。


2-jul Governer's island and Experimental music in the record shop

英語で書いた。

After I bought some stuff like pot, cheese and salami in the super market, I went to the group exhibition of ACCgrantee Suzuki Erico. While I took train, someone screaming in the train. But everyone ignored. I guess The technique of ignorance is important if you live in NYC.

No one take care of him even he keep screaming. The words he says are very fast. So I couldn’t listen. Then gradually I felt that he scream to me. Because I’m only asian on this train? I remember who is the guy provoked me several days ago in DC. Some kind of minority people feels this kind of feeling that the evil mind always hit on me. Because of the race or some category, you will feel I’m the person who easily discriminated. It makes your self-estimation ill.

Anyway metro in NY is too much smelling!!

The exhibition is held in the building at governor’s island. So I need to take ferry. You know no one get excite when you are taking ship. I took a lot of selfies but i won't share. Inside of this historical island, there is a artcenter and are some old building that some art or culture NPO use as their office. The relax feeling of the island made me relax.


The 6 artist’s group exhibition "THE PROCESS" were focus on sound media art organised by Harvest works. One of them made ‘opera’ with AI, one of them uses 64 pieces of speaker system and make buzz sound. But I couldn’t find any concept or dramaturgy (does it make sense?) from them. I need to know why he need this way by concept. In this sense Suzuki’s work had clear concept. The immigration and immigrant bird is the theme of her work. She uses some simple electric devices and narrate the island before used as quarantine but now is the paradise of the birds. Actually her experience live in New York was not really fine. She uses the metaphor of bird, she made a concept as art piece. In comming this winter she’ll have exhibitions in Tokyo. I think she’ll exhibit this again.

Erico Suzuki
AI opera


After the exhibition me and Suzuki went to the PIT in Hewes street, Brooklyn. Here is a record and book shop but also use as venue of experimental music. I don’t know why neighbors don’t claim to this shop even though uses drum in 9pm. Anyway, in the mood of sub culture, improvisation live of Chinese traditional frute and drum with strange drum set( I’ve never see twin high hat….) started. Inside of the body of drummer, I could see the rhythm that flowing his body. Actually I’m not really often go to this kind of music live, but tonight show were very interesting.


Over 1 hour I need to take metro for ho back to my place. Ahhhhh, it bother me!  the place that I have interest are almost in the Brooklyn and Queens. I’d like to live there.

(以下DeepL。たまに変です)

スーパーで鍋やチーズ、サラミなどを買った後、ACCgrantee鈴木エリコのグループ展に行った。電車に乗っていると、車内で誰かが叫んでいる。でもみんな無視。NYCに住んでいると、「無視の技術」が重要なのだろう。

誰も私の面倒を見てくれなかったが、彼は叫び続けていた。彼の言葉はとても速い。だから聞いていられなかった。だんだん、彼が私に叫んでいるように感じてきた。この電車にはアジア人しか乗っていないから? 数日前のワシントンDCでの挑発を思い出した。ああ、ある種のマイノリティの人たちは、邪悪な心がいつも私に襲いかかってくるような、そんな気がするのだ。カテゴリのせいで、私は差別されやすい人間だと感じるだろう。自己評価が下がる。

展覧会はガバナーズアイランドのビルで開催される。だからフェリーに乗らなければならない。フェリーに乗っていると、誰も興奮しない。私は興奮のあまり、自撮りをしまくった。この歴史的な島の中には、文化芸術NPOが事務所として使っている古い建物がいくつかある。のんびりとした島の雰囲気に癒された。6人のアーティストのグループ展は、サウンド・メディア・アートが中心だった。そのうちの一人は、AIシステムを使った「オペラ」を作っていた。また、64個のスピーカーシステムを使って、賑やかな音を出すアーティストもいた。しかし、彼らからはコンセプトもドラマツルギーも感じられなかった。なぜ、このようなコンセプトが必要なのかが知りたい。その意味で、鈴木の作品には明確なコンセプトがあった。彼女の作品のテーマは移民と移民の鳥である。以前は隔離されていた島が、今では鳥たちの楽園になっている。実際、彼女のニューヨークでの生活体験は決して良いものではなかった。彼女は鳥に喩え、アート作品としてのコンセプトを作り上げた。この冬、彼女は東京で展覧会を開く。また展示すると思う。

展示会の後、僕と鈴木はブルックリンのヒューズ・ストリートにあるPITに行った。ここはレコードと本の店だが、実験的な音楽の場としても使われている。夜9時にはドラムが鳴るのに、近所の人はなぜかこの店にクレームをつけない。とにかく、サブカルチャーのムードの中、中国の伝統的な笛とドラムの即興ライブが始まった。ドラマーの体の中に、流れるようなリズムが見える。実はこの手の音楽はあまり行かないのだが、今夜のライブはとても面白かった。

NYの地下鉄って、なんであんなに臭いんだろう。うんざりする。地下鉄で1時間以上かけて自分の家に帰る。ああ、迷惑だ! 気になる場所はブルックリンとクイーンズ。住んでみたい。


7/3 野外でハムレット

朝、入居手続き。いろいろ面倒くさいがしょうがない。アメリカにおける受付の人の愛想の無さに辟易するのだけど、話しているうちにだんだんとチャーミングになる。知らん人間に振りまく愛想はないということかもしれない。

・変なものがあるなと思って、よく見たらコンドームの配布ボックスだった。きっと市の福祉政策なのだろう。とりあえずもらったけど多分使うことはない。

・昨日のライブで出会った中国人のグラント同期に再開。コンドームとっているところ見られなくてよかった。これから銀行に行くといったら、え、まじで? みたいな顔された。すんごい面倒くさいよ、夕方までかかるよ、と脅される。

・地下鉄で。面倒くさそうな人がいると、なるべく離れて座る。さらに、そいつが不意の行動を取った時に、守ってくれそうな人の近くが望ましい。なんというか、フー・ファイターズのデイブ・グロールのような人だ。デイブならきっと守ってくれるだろう。カート・コバーンはすぐ逃げるだろう。

・ウェルズファーゴ銀行に。300$プレゼントキャンペーンをやっていたので選んだわけだが、納税番号がないと該当しないらしい(というか、普通に口座開設で300$プレゼントってうまい話すぎるよな……)。残念だが、面倒なのでいい。手続きをする銀行員は、珍しく愛想がとてもいい。実は半分ぐらい言っていることを理解してなかったんだけど、どうにか勘でクリアした。多分。

近くだったのでリンカーンセンターの公共図書館に。このパフォーミングアーツライブラリーに入り浸ろうと思っている。とりあえずカードを作成。銀行、図書館カードと、ひとつずつ獲得している感じが市民として認められるようで楽しい。肝心のライブラリは使い方がよく分からなかった。とりあえず、デジタルアーカイブとして、ジャドソン教会の再演映像と、danspaceの昔の映像があることを確認。

家で作ったサンドイッチをもさもさ食べる。

セントラルパークへ。パブリックシアターの「ハムレット」無料公演のチケットをゲットするために。案外すんなり手に入った。パブリックシアターの野外ハムレットは毎年恒例となっている催しで、入場無料。市内の各地で配布していて、意図的にブロンクスなどの劇場から遠い場所でも配布している。誰もがアクセスできるように、というわけだ。その恩恵に預かる。

野外劇場

しかし、その前に時間があったので、メトロポリタン美術館。図書館のカードがあれば、市内の文化施設が無料で入れる。メトロポリタン美術館の場合は年に1回限り。

閉館まで1時間しかないので、コンテンポラリーアートの部屋だけ重点的に。ミーハーだけど、マーク・ロスコとジャクソン・ポロックが隣り合っていて、このベンチを往復するだけの人生でも悪くないと思う。

ベンチに座っていると、けっこう声をかけられる。写真とってとか、ポロックいいよねえとか(たいていじいさんばあさんだけど)。そもそも、美術館の中も話し声ですごくうるさい。でもそのうるささはとても心地良いと思うのは、言葉がわからないからだろうか? セザンヌ、ピカソ、ゴッホもチラ見。石を投げれば名画に当たる。

なぜ、アメリカの店は商品の値段を表から見えるようにしてくれないのか? いくらか検討がつかないと怖くて入れないじゃないか、と思ったけど、よく考えたら日本でもそうなような気がする。慣れてるからなんとなく値段の検討がつくだけで。

ハムレット。おそらく800〜1000人くらいの観客? 仮設劇場かと思ったら常設劇場だ。神宮球場のような雰囲気。きっと。行ったことはない。

美術は傾いた家。星条旗に包まれた、端っこの方にはでかい車が池に突っ込んでいて、ある没落を暗示する。右側の看板は、後で生きいたところ、NYの候補者の名前らしい。

怪しい雲

ゴスペルの合唱からゆるやかに国王の葬儀へと移行し、舞台は始まる。が、突然の大雨のため。10分くらいしたところで、中断。みんな屋根のあるところに逃げる。30分ほどしてからやんだ。隣の素敵な老夫婦と話す。なんでもこのおばあさん(ニーナさん)、少女の頃からこの野外シェイクスピアに来ているらしい。以前はこんな立派な劇場はなくて、舞台に芝生の観客席だけだったそうな。救急車の音とかヘリの音とかが入ってくるのが風情があっていいのよ。パブリックシアターのJoseph Pappという芸術監督は本当に平等っていうことを真摯に考えた人だった。現国王クローディアス役の俳優はシェイクスピアをずっとやってきた名優なんだよ。ミュージカルは嫌い。若い人の作品を見るのが好きで、Fat Ham という作品がすごくよかったんだけど、一昨日終わっちゃった! 絶対見てほしかったのに! でもSignature theater でやっている作品もすごくおもしろかった。これは9日まで延長されてるから絶対見た方がいい。とそういう話をする。

さてハムレット。オフィーリア、レアティーズ、お父さん一家は白人だけど、あとはほとんどのキャストが黒人で構成されていいる(が、それ自体は特に新しいことではない)。もちろんそれは、PC的な要請なのだろうけど、じゃあなぜここにラティーノがいないのか? アジア人は一人だけいたけど、それでrepresentateされていることになるのか? 全員が流暢な英語話者というのは? 等々考える。そして、彼らの背景にある没落していくアメリカ? 

まあ野外劇だし、勢いで押していくのかと思ってたら、緻密な演技が行われる。本当にすごいし、現国王クローディアスの演技はうっとりするし、ハムレットの強勢と切断を多用した発生はもう少しでラップっていう感じで非常に耳心地もいいのだけどどうも単調でおもしろくない。ファンには申し訳ないが、メタルを聞いているような気分になる。でも、演技中にBGMをほとんど使わなかったり、野外劇的な高揚感で押さない感じはすごく好感を持つ。せっかくだしもう一回行こうかと。

終演したら23時半。いくら休前日とはいえ、アメリカ、すごいな。

ニーナさんに、またどこかでと別れを告げて帰宅。

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