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均等法世代の女性管理職のキャリア

書籍「プロティアンシフト」では、定年を迎える女性管理職のセカンドキャリア事例の紹介と考察が述べられています。



男女雇用均等法が施行されたのは1986年。今から37年前です。その前後に社会人となった女性たちが続々と定年を迎える時期となっています。今後20年間で450万人もの女性たちが定年を迎えるとされており、注目されているのです。

書籍の中では、キャリア継続のために、家庭との両立で苦労する姿や、協力を得るためにパートナーにお伺いを立てる姿等も紹介されています。若い方から見ると違和感がある働き方もあるのかもしれません。
けれども均等法施行前は、「女性は結婚したら退職」等の規則があったり、男女で役割の違いが明文化されていたりと、今とは異なる環境でした。その中で、女性が働き続けるためには、“周囲の許可を得る”、“理解を得る”などの、突破すべき壁がいくつもあったと言えるのかもしれません。

一方で、均等法世代の女性たちの中には家庭の都合で離職した方も多く存在します。例えば、1990年から2009年まで、第一子出産離職率は60%前後を推移しています。長時間労働が常で、性別役割意識も残っている時代においては、子育てや介護等を主担当として担うことが多い女性が働き続けることが難しかったとも言えるのです。
参考:リクルートワークス「出産離職(2020年11月版)」

そのような中でも、働き続けた女性達の中で、管理職経験者はさらに少数派でした。少しずつ、すそ野が広がる中で、定年後はどのようなキャリアを構築していくのか、さらに注目していきたいですね。