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環境への配慮がある企業の見分け方とは?

ESG投資という言葉をよく聞くようになりました。企業の長期的成長のためには、環境(Environment)、社会(Social)、ガバナンス(Governance)の観点が必要だという考え方から、ESGを考慮した投資を示します。国際的な流れを受けて、ESG投資を推進する国連責任投資原則(PRI)に日本の年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)が2015年に署名し、政府も「コーポレートガバナンス・コード」の中でESG投資を推進しています。

とはいえ、普段の生活の中で、企業が環境への配慮があるかどうかは判断がしにくいものです。何を対象とするかも、工場や車が出している排出ガスが減っている等を思いつくことが、一般的ではないでしょうか。気候変動への認識は広まってきていますね。

Think ESGによると、「サプライチェーン全体の排出量、削減計画の明示」が一つのポイントとなります。製造メーカーが自社工場で製品を作る際だけでなく、原材料を調達・運送の際、製品販売後に製品が使用されて廃棄される際、すべての工程で、どのように排出量を減らす計画課を見るということなのです。また、原材料調達や製品製造の段階で使用する水の量についても注目されています。

また、「生物多様性」についても、関心を持つ必要があります。例えば、スナック菓子や洗剤などに使われるパーム油が取れるのは、アブラヤシです。それらの森が開発されることで、オラウータンの生態に影響が起こったことがニュースになったことがありました。原材料の調達について関心を持つと、生物多様性についての情報がグッと身近なものになります。

企業は、統合報告書やサステナビリティ報告書、WEBサイトによるメッセージによって、環境に対する考え方や目標と実績を発信しています。まずは、複数の企業を見比べてみることでも気づくことが出てくるのではないでしょうか。素晴らしいことは書いてあるけれど、抽象的すぎて実際はどうなのかがわかりにくい企業があります。また、それらの報告書を、外部の機関がどのように評価しているのかも注目していきたいところです。


参考

日経BPコンサルティングより「統合報告書何のためにつくる?」

サプライチェーンとはある製品の原材料が生産されてから、最終消費者に届くまでのプロセス。グロービスより

環境省HPより サステナブルファッション