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『友人の本棚~1分で読める感想文~』Vol.80「金持ち父さん貧乏父さん改訂版」

前作を読んだのは今から何年前だろう? 恐らく、5~6年くらいかもしれない。今、改訂版が面白いとの噂を聞き、手に取ってみた。

二人の父親から教えられる「お金とは何か?」。全く別の主張をする二人の信念の裏には一体何があるのか? 僕の家は父さんはいなかったし、しっかり貧乏だったので、少なくともこうした教育を受けられる環境にはなかった。けれど、自分のそうした過去を恨んだことは一度もない。あ、いや、一度や二度はあるかもしれない。しかし今は全くないと言い切れるし、むしろ感謝しかない。

ずばりな引用。

金持ちになりたければ、お金について勉強しなければならない

学校では教えてくれない。となると、自分で勉強するしかないのだけど、どういう訳か「お金のことを口にするのは下品だ」という風習が日本にはある。というか、僕にもあった。その方が、色々と都合が良い人がいたからだ。

税金の歴史を学ぶと興味深い側面が見えてくる。税の法制化が可能だったのは、金持ちからお金を取ってほかの人にそれを分け与えるというロビン・フッド的な経済論を大衆が信じていたからだ。そうでなかったら決して大衆の支持は得られず、法制化されることもなかっただろう。

税金というものの成り立ち。当初は持つものから持たざるものへ富の再分配をするための仕組みが、いつの間にか中流以下の人たちからも取るようになり、やがて貧しい人たちからも取るようになった。結局、お金についての勉強をした人が有利になるように出来ているのだ。

でも、勉強にも得意不得意がある。歴史が得意な人もいれば、数学や国語が得意な人もいれば、お金が得意な人もいる。誰もが必要なものなのだから、義務教育にお金という教科を入れるべきだと思うけれど、今度はそれを教える人が少ない。そういう意味で、この本は大人も子供もお金の勉強のために、必読ではないかと感じた。もっともっと、お金について考えていこう。


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