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『友人の本棚~1分で読める感想文~』Vol.23「4TEEN(フォーティーン)」

「子どもの頃、何をしている時が一番楽しかった?」
ゲーム、漫画、部活、ドッチボール、ビックリマン集め、、、数え上げればきりがない。勉強以外の全ての時間が楽しかった。どうせだったら勉強も楽しめたら良かったけれど、それを今さら嘆いても仕方がない。でも、大人になっても夢中になれるものがあるのって良いよね、みたいな話をしたら、この本を紹介された。

ナオト、ダイ、ジュン、テツロ―、中学2年生の同級生4人組。それぞれ悩みはあるけれど、一緒ならどこまでも行ける。友情、恋、性、暴力、病気、死。出会ったすべてを精いっぱいに受け止めて成長していく14歳の少年たちを描いた物語。直木賞受賞作品。

それから参事官の失敗は思いだしたくもない。まっ赤になって声をかけても、まったくシカトさせるか、足早に逃げられるだけ。一番手ごたえがあった女の子でさえ、バッカじゃないのって顔でぼくたちを笑う。それでも笑顔を見せてもらえるだけでありがたかった。センター街の入り口ではダークスーツに金髪のAVギャルのスカウトマンに、仕事場を荒らすなってすごまれたりした。これが自分のためだったら、とっくに投げていただろう。
-びっくりプレゼント より-

「これが自分のためだったら、とっくに投げていただろう」
これだ。これだったんだ。人は自分のためでは頑張れない。誰かのためだと頑張れるのだ。この気持ちを忘れていた。彼らからエネルギーをもらった。

誰のためでもなく、自分のためなら頑張れる、という意見もあるけれど、僕はやっぱり自分のためよりも誰かのための方が圧倒的にエネルギーを注げる気がした。この感想文も、毎回「本を紹介してくれた友人のため」に書いている、というと聞こえはいいが、それも結局は自分のためなのかもしれない。うん、分からなくなってきた。

でも、いいか。とにもかくにも、“僕自身”の想いとしては、「友人のため」に書く。そう決めた。なぜなら、その方がエネルギーが注げるから。どうせやるなら、エネルギーの注げる方がいい。そして、今僕の中に沸き起こっているエネルギーが、子どもの頃のそれと似ていて、きっとこれが「夢中になる」状態なのかもしれないと思った。

今日も本を紹介してくれて、そして最後まで読んでくれてありがとうございます。

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