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あなたと原爆 オーウェル小論集 ジョージ・オーウェル著 秋元孝文訳

色んなところに発表した、オーウェルのエッセイであり、評論をまとめたもの。
大体1930年〜1945年の間に発表されたもの
昭和5年〜昭和20年 

この本のタイトルになっている、
あなたと原爆は、広島と長崎に原爆が落とされてから、すぐに書かれている評論。
この大量兵器を持つ国が世界を支配する。
その持つ国は世界に3つあって、、、と1984の舞台はこれが元の考えなんやね。

複雑でお金もかかる武器が最強のときは国家や体制が有利やけど
もし、原爆みたいな武器が簡単に安く作れるようになれば
誰でも世界征服できるようになるから、それはめっちゃ怖いでって言ってる。

今のところは大国が核兵器を持って抑止しあって
平和なき平和が1945年からずっと続いてるねんて。

ほんまは安くて簡単に作れる恐ろしい武器はもうあるんやろなぁ ←ああ〜怖っ!

この評論集、考えるところいっぱいあるねん。
オーウェルさんは作家であり、ジャーナリストでもあるねんけど、
実は、警察官やったり、民兵として戦争に参加したりもしてる。

ビルマ(現ミャンマー)で警察官やった頃、死刑の執行に立ち会って、
今、目の前を歩いている生きている人を殺す・・・えっ今何をやろうとしてるのって
死刑なんて間違いちゃうのって気づいてしまうねん ←歩いてる時にやで、何で急に? 

そやけどな、看守とか刑務官は手順通りに進めていく、
そして何事もあってんけど、気にすることなく、仕事が終わって
お酒とか飲みながら冗談を言ってるねん 
オーウェルさんも一緒にな、けど心は遠くの方にある感じがしたわ。

ビルマではな、暴れてるゾウを見つけて、
そのゾウを銃で撃つ場面があるねんけど、
もうゾウは暴れてへんねんけど、
周囲のビルマの人の手前ゾウを撃って殺してしまうねん。
実際、オーウェルさんは象とか撃ったことないし
どこを狙ったら殺せるんかも、わからんかったらしいわ←大丈夫かよ。

その時、白人のオーウェルさんは
実は原地人をビビらせるために、
原地人を支配するために、
彼らが期待することをしないとあかんって思って
メンツのためにゾウを撃ってしまったやて。
そんで、そのことに気づいている人がいるんちゃうかと
ビビってたらしいわ。

白人が支配しているようで、
どっちが支配してるんかわからんて言ってたわ ←支配する方も大変やね。
そやから支配者は傲慢になり、乱暴になるねんて。
なんか苦しいねんやろうなぁ ←支配も仕事や

モロッコでは、銃を持っている黒人を見て
白色人種とは自分たちの主人だとずっと教え込まれてきて、
それを正しいと信じ切っている彼らのことを
いつまで自分たちは騙し続けられるんやろうと考えたんやて、
白人達はそのことを、みんな思ってるし、知ってるねん。
けど、黒人だけが気づいていないねんて ←なんか悲しなるなぁ
何をやってるんやろう感たっぷりな話やで。

オーウェルさんはジャーナリストやったのに
新聞は書いてることは嘘やから信じたらあかんって言ってた。
当時は第一次世界大戦があり、ファシズムや全体主義が現れて
なんか大きく変わる時やから政権に都合の良いように
新聞が使われてたんかもしれへんなぁ。
その中でもスペインは群を抜いて嘘やったらしいけど ←嘘しかなかったらしいわぁ

その後第二次世界大戦、冷戦時代を終えて
多くの国でジャーナリズムが成長したと思うねんけど。
日本のジャーナリズムはちゃうな成長してへん、何で逆行してるんやろ?←一回聞いてみたいわ新聞社の人に

スポーツは簡単に人々を熱狂させることができて、
国別に争うようなことをすれば、
簡単にナショナリズムが生まれてくることに
アメリカとイギリスはずいぶん前に気が付いたらしいわ
それで大金を注ぎ込んで、スポーツを盛んにしたんやて、
政府への不満を抑え込んだり、政府の悪から目を剃らせるのに
都合がいいね。
オリンピックとかワールドカップは武器のない戦争みたいなもんやて。
そやけど、だんだん時代が変わって戦争とかあんまりしなくなって
今はもうお金儲けのためだけな感じもする。 ←IOCはナショナリズムなんて関係ないもんね、世の中お金や!

他にも、ナショナリズムへの批判や有色人種、ユダヤ人差別の問題も出てくるねん。
これは、ほんまに難しい。
勉強せなあかん事やし、また、知ること理解することは重要やと思う。


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