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トンボ玉だけではビジネスになりづらい

MNHの小澤です。


ぼくらはかりんとう製造のなかで、はやい段階から「障がい者」の人手を借りてきた。

そもそもは地域でものをつくって、地域で売り、社会貢献をしたかったのだ。

その過程で、“社会課題を解決できる何か”をいれておきたい、というのがぼくにはあった。
そこで福祉作業所に一部の作業をお願いしていたのだった。

障がい者の就労支援は、別にふと沸いたアイデアではない。
その思いは、前職のNPO時代(*1)にさかのぼる。


MNHへの入社の1年前、2009年。
NPOで、コンクールのグッズ制作をすることになった。
スタッフのアイデアで、障がい者の方が作ったもので商品をつくったらおもしろいんじゃないか、という話になった。

そして現場の人と打ち合わせを重ね、商品企画を練り、グッズとなったのだが…

トンボ玉や木工製品。障がい者がつくる製品を目にして、それはそれで価値があるものなのだが、「これを何とかして“世に売れるもの”に仕立てあげるのは厳しい」と率直に思った。
当時、障がい者の労力をいかしている雑貨メーカーがあり、そのビジネスモデルについての講演会にも顔をだした。そのメーカーでは、売れ筋商品を確保しているうえで、“CSRの一環”で障がい者のつくったグッズ販売をしていた。しかしその商品が“売れているかどうか”は別だった。

これらは残念ながら爆発的なヒット商品にはなりえないだろう。やれることは非常に限られている気もした。

つまるところ障がい者には、やれる仕事が少ない気もしていた。
あったとしても工賃は非常に安い。

このようにNPO時代に障がい者の働く現場を見てきたぼくは、MNHでかりんとうをつくりはじめたと同時に、彼らになにか仕事をつくって回すことができれば…と自然に思いついたのだった。
かくして最終梱包作業ができる福祉作業所(*2)に手を上げてもらい、仕事の依頼をしていた。


(*1)NPO 法人チェロ・コンサートコミュニティー
(*2)MNHでははじめからB型作業所に依頼していた


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