どうしてこんなに「乃木坂らしい」のか―乃木坂46『「じゃあね」が切ない』
乃木坂46の35枚目シングル『チャンスは平等』に収録されている楽曲、『「じゃあね」が切ない』のMVが公開された。
とにかく、観てほしい。これは芸術作品だと思う。再生ボタンを押すときの心持ちとしては、平日夕方の美術館で、自分以外はだれもいない展示室に入って、自分とその絵しかない空間で、おそるおそる近づいて、その美しさをすこしずつ確かめるような気持ちで。
このMVを観たとき、わたしは「乃木坂らしい」と思った。わたしはこれまで乃木坂46というグループを応援してきて、芸術作品を観ているようだと感じることがよくあった。
メンバーそれぞれの素敵なところはもちろん知っているけれど、この子のここが可愛い!という感想が何ひとつ言えなくなるほど、集団として、そのコンセプトに完全に憑依しているひとつの作品として、圧倒されてしまうことがある。それを「乃木坂らしい」と感じるのだと思う。
乃木坂をよく知っている人にも、あまり知らない人にも届いてほしい、『「じゃあね」が切ない』という楽曲の魅力について記します。
「君」と「僕」のあの頃のこと
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