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アイドルを愛する全ての人類必聴曲―『絶対アイドル辞めないで』=LOVE(イコールラブ)

すっげえ曲を聴いてしまったので感想を書かせてほしい。

=LOVE(イコールラブ)/ 17th Single『絶対アイドル辞めないで

すっげえタイトルだ。間違いなくオタクの総意。だけどアイドル本人には伝えるのを躊躇してしまう言葉。

こんな曲がリリースされることに、こんな可愛いアイドルたちがキラキラ歌っていることに、そして作詞が秋元康大先生ではないことに、震えた。

令和だ。令和が来たのだ。新しい時代が来た、とようやく実感した。指原莉乃先生、これは痺れます。

YouTubeでたまたま出会ったMVが素晴らしすぎたので感想を記します。けれどわたしはこの曲を歌うイコラブさんたちのことをよく知らない無知な人間ですので、イコラブファンの皆さん、何も分かってねえな!と不快に思われるかもしれませんが、どうかご容赦ください……


伝えたくても伝えられなかった『絶対アイドル辞めないで』という言葉


この曲はとにかくタイトルがすごい。『絶対アイドル辞めないで』とは、自分の推しているアイドルに対して、オタクがいつだって持っている感情だと思う。

いいパフォーマンスを観たとき、素敵な笑顔を見つけたとき、新曲をはじめて聴いたとき。胸をときめかせてくれるときは、いつだって「ずっとこのままこうやってアイドルとして輝いていてくれ!」と心から願わずにはいられない。

けれど、それと同時に心から願わなければいけないことがある。それは、「幸せでいてほしい」ということだ。自分も幸せにしてもらっているからこそ、推し自身も幸せでいてほしいと、寂しい気持ちや悲しい気持ちを味わってほしくないと、幸せを願わずにはいられないのだ。

もしかしたら、このままアイドルを続けることが推しの幸せにはつながらないのかもしれない。その可能性を思うと、どうしても「辞めないで」とは伝えられない。いまこの瞬間を楽しめばいいと思うしかなくて、『絶対アイドル辞めないで』とは、どうしても伝えることができないのだ。

だからこそ、この曲のタイトルでこの気持ちを真正面から提示していることに驚いてしまった。『絶対アイドル辞めないで』『絶対君は歌ってて』と、応援するオタクはきっとみんな思っている。伝えられないこの気持ちをみんなが強く願うからこそ、アイドルはいまこの瞬間、ステージで輝くのだと思う。


そう、推しは星なのかもしれない


この曲の好きなところは、「推し」を「」と表現しているところにもある。

「推し」とはなんなのか、自分にとってどんな存在なんだろうかと考えることがよくあった。

わたしにとっての推しは、なんでもない世界を照らしてくれる太陽であり、淀んだ空気を入れ替えてくれる風であり、その美しさが儚いことを教えてくれる花のような存在でもあった。

きっと、人によって、応援するアイドルによって、自分にとっての「推し」という存在を表す言葉は違うのだと思う。

そしてこの曲では、「推し」は「星」と表現されている。

絶対空で輝いて』と、『星は街じゃ輝かないの』と、表現されている。分かる。グサグサ刺さってくる。

そうなんだよな、同じ地上という世界にいてほしいわけじゃない。それがオタクのエゴだとしても、輝くべき場所で輝いている星を見て胸をときめかせたいんだよな。刺さりすぎる。天才が歌詞を書いている。


アイドルを愛するすべての人、みんなで聴こう


アイドルとオタクの関係性を、『この関係は強くて脆いの』と歌うアイドルソング。ここまでオタクの心情を浮き彫りにした曲はあるのだろうか。

オタクからのアイドルへの気持ち、推してきた時間の濃密さは、その辺の恋人たちより強く、濃いものかもしれない。けれど、アイドル自身がアイドルじゃなくなる道を選んだら、オタク自身が他のアイドルに目移りしたら、もうそこで終わりなのだ。本当に脆い。

想いあっているように見えて、結局は一方通行の想いなのだと悲しくなることもある。

そんなめんどくさい感情も重すぎる愛情も、ぜんぶをひっくるめて、肯定せずとも『これは報われないおとぎ話』だと明確に言葉にされている。

男性アイドルを応援する女の子には刺さりまくるだろうし、わたしのような女性アイドルを応援する人、というかすべてのアイドルオタクは共感しまくれる曲だと思う。アイドルという存在を愛する人、みんなで聴こう。


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