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魔法も剣も出てこない

たまたま何か読む本はないかと、バンコクの伊勢丹(今はもうない)にあった紀伊国屋をうろうろしていた時に
「魔法も剣も出てこない!」って感じのポップが目に留まった。
「第45回メフィスト賞受賞作!」とも書いてあった。
メフィスト賞って何だろう、、、ってくらいの思いでパラパラと1巻をめくってみた。
とりあえず長編の読み応えのある本を探していた当時の私は、4巻目の分厚さ(文庫4冊の長編)にうれしくなり購入。
(レンガみたいな厚さの京極夏彦さんのシリーズにはまるのは、もう少し後のこと)



いそいそと帰宅し、ソファに寝ころびながら読み始めたのはお昼を少し過ぎた、1日で一番暑いだろう時間帯。
最初の50ページくらいは、登場人物の名前が覚えられなくてページを行ったり来たりしていたが
それにも慣れると、一気に引き込まれてあっという間に夜だった

それからは、早起きして出勤前に読み進め、会社のトイレにまで持って行き
お昼を食べながら読んで、定時で速攻帰宅し寝る直前まで読む毎日
はらはらしたり、ドキドキしたり、
初めて目にする単語や、こんな表現の方法があるんだと驚く文章
こまごま切れ切れに読んでいたにも関わらず
ページを開けば一気に物語の中に引き戻される感覚
そしてファンタジーに分類される小説なのに魔法も剣も出てこない!
でもファンタジー すがすがしいほどにファンタジー

1巻目はどっぷりと引き込まれ
2巻目は早くその先が知りたくて知りたくて
3巻目ははらはらドキドキ、でも早くその先が知りたくて
4巻目の前半は手に汗握り、展開が気になって気になって
4巻目の後半は、その先が、結末が知りたいのに
読み終わってしまうことがなんだか悲しくて
でも結末が見たくて、でも悲しくて、、、、

こんな思いをした小説は初めてで
その後何度も再読をして、「本読むの好き」っていう人に片っ端からお勧めしている。
続編の「図書館の魔女 烏の伝言」ももちろん魔法は登場しない。

そして、おそらく図書館の魔女ファンの全員が心待ちにしている
3部目 霆ける塔(はたたけるとう)はいつ出版されるのか。

まほりが出たし、作者の高田大介さんのエッセイも連載がはじまっている
高田さん、高田先生 霆ける塔(はたたけるとう)はいつですか? 


#読書の秋2022
#図書館の魔女


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