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スタートアップ企業の労務関係書類の管理について※分類例あり
社員を雇用すると、労働保険や社会保険など労務関係で必要な手続きが発生し、それに伴い管理すべき書類が次々に増えていきます。
この記事では、労務関係の書類の管理について、最低限やっておくべきこと、やらないほうがよいこと、やったほうがよいことの3つの観点でまとめてみました。
最低限やっておくべきこと
まずはこれだけ!
控え書類の保管
手続きの控え等の文書は、誤って処分してしまわないよう目印をつけて保管しましょう。(紙の場合は、封筒のまま放置せず、中身を確認したうえで、必要なもののみ保管できるとより理想的です!)
保管すべきかどうかの目安は「会社名や社員名などの個別情報が含まれるかどうか」です。会社名や個人名、なにがしかの番号など、個別の情報が含まれると思われるものは念のためすべて保管しておくと間違いありません。
なお、個別情報が含まれないパンフレット等は後から入手することができますので、処分してしまって問題ないです。
※ただし、必要な手続きについての案内が記載されている場合があるので、「期日」が書かれているパンフレットやちらしには必ず目を通してください。
やらないほうがよいこと
これをやると、後から不要な作業が発生してしまいます
書類を「従業員別」に分類して保管する
手続きの最初期には、手続き書類の控えを「従業員別」に保管したくなる場合があるかもしれませんが、その方法はおすすめできません(労働契約書など従業員個別に管理する必要がある書類を除きます。)
手続きによっては、控えに対象者が一覧で記載されるものもあり、そもそも分類が不可能になるからです。また、書類には保管期限が定められているものもありますが、異なる保管期限の書類を無差別に管理することで期限管理が煩雑になってしまいます。書類は手続きをした順に保管しておきましょう。もうひと手間かけることが可能であれば、書類をカテゴリ別に分類することをおすすめします。※「やったほうがよいこと」の項で分類例をご紹介しています。
紙の書類を個別にクリアファイルやリフィルに入れて保管する
控え等の書類にファイリング用の穴をあけることは問題ありません。リフィル等で保管すると、手続きが増えてきたときに管理しきれなくなりますし、管理をやめた後のリフィルの処分に一手間かかってしまいます。エコの観点からもやめましょう。
穴を開けることがどうしても不安であれば、個別にファイルを作成するのではなく、まとめてファイルやボックスに入れるなど束にして管理しておきましょう。
やったほうがよいこと
組織が大きくなった後の本格的な労務管理の導入を見据えてやっておくとよいことです。ひと手間はかかってしまいますが、書類が少ないうちにルールを作っておくと専任者への引き継ぎやアウトソーシングの際の工数を削減することができます。
書類を「カテゴリ別」に分類して保管する
労務関係書類の管理で一番重要なことは、どこに何があるかわかることです。どこに何があるのかわかる状態であれば、管理方法は会社が自由に決められるものですが、個人的には、以下の観点から関係法令や業務の種類ごとの「カテゴリ別」に「時系列(※一部例外あり)」で管理することをおすすめします。
保管期限の管理ができる
後から書類を見返したいときに検索しやすい
カテゴリ別の分類例を以下のExcelに整理しました。一例としてご参考になれば幸いです。※あくまで一例ですので、業務フローに応じて自社で使いやすい分類に変更してください。
※(修正:20230709)「分類」の列を移動し、列名を「サブフォルダ名」に変更。内容修正。
<ご参考>書類保管のツール
紙の書類を保管する場合のおすすめファイルは「パイプ式ファイル(可能であれば両開き)」です。ファイル自体が丈夫で書類が散逸しないというメリットがあります。
サイズは、A4(サイズが合わなければ書類の方を折りたたんでしまいましょう)背幅60mmくらいが汎用的かと思います(社員10名超~)
以上、労務関係書類の管理方法についてでした。次回は「定時決定(算定基礎届)」について取り上げたいと思います。
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