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「読みやすい」と「分かりやすい」の違いとは?マニュアル作成のコツ

こんにちは。今回は、マニュアルの中身の「分かりやすさ」について少し掘り下げたいと思います。

「マニュアル作成のポイント」についてはこちら

「読みやすい」と「分かりやすい」の違い

「読みやすさ」については意識されているけれど「分かりやすさ」についてはいまいちというマニュアルに遭遇することがありませんか?

どういうこと?と思われた方、以下の2つの例をご覧ください。
どちらが「分かりやすい」でしょうか。

例1

例2

いかがでしょうか?「例1」は一見整理されていて「読みやすそう」ですが、よく読んでも何が言いたいのか分かりませんよね。「例2」は文章のみでとっつきにくそうですが、読んでみると某有名漫画作品の主人公の設定について書かれていることが理解できると思います。「分かりやすさ」で比較するなら「例2」に軍配があがります。

「例1」の分かりにくい点はいくつかありますが、大きな要因は「何が言いたいのか分かりづらい」点ではないでしょうか。
何かを人に伝えようとするときに重要なのは「伝えるべき点が正しく伝わる」ということです。そのためには、書き手が「何を伝えるべきか」を理解している必要があります。
これは、「読み手に情報を伝える」ための「マニュアル」についても同じことが言えます。書き手が「何を伝えたいのか」を明確にすることが「伝わる=分かりやすい」マニュアルを作成するコツと言えるでしょう。

コツ1:「何を伝えるべきか」を明確にする

どうやって「伝える」か

「何を伝えるべきか」が決まったら、次に「どのように伝えるべきか」を考えましょう。「どのように伝えるべきか」を考える際に重要な点は3つあります。

  • 読み手は誰か

  • 読み手はどういう状況にいるのか

  • 読み手に何をやってほしいのか(何を理解してほしいのか)

それぞれ詳しくみていきましょう。

読み手は誰か

まずは、「どんな人がそのマニュアルを読むのか」を考えます。
どの程度知識や興味がある人なのかを想定し、マニュアルに必要な「情報の量」を決めましょう。
初心者向けのマニュアルであれば、より詳細な説明が必要になるでしょうし、前提知識をフォローするために追加のマニュアルが必要になることもあるかもしれません。また、基本的事項についてのみ説明を行いレアケースや応用事例についてはあえて触れないようにすることも考えられます。

読み手はどういう状況にいるのか

読み手が決まったら「そのマニュアルを使う状況」を考えます。
・「作業をやる前」か、「作業中」か
・「Windows」を利用しているのか、「Mac」を利用しているのか
・「画面で読む」のか「印刷して読む」のか などなど
読み手の状況によって、マニュアルに注意書きを加えたり、使いやすい形式にしたりしましょう。

読み手に何をやって欲しいのか(何を理解してほしいのか)

そのマニュアルを読んだ結果、読み手にどのような行動を起こしてほしいのかを考え、その行動を導くマニュアルにします。
たとえば、読み手が「業務の初心者」で「作業中にエラーが発生したとき」に「自分でエラーを解決してほしい」のであれば、エラーリストとその対処方法をFAQ方式で記載すれば、エラーの内容を調べて対処方法を確認することができるでしょう。
また、読み手が「業務の初心者」で「作業前」に「エラーを発生させないように業務の進め方を知ってほしい」のであれば、エラーになりやすいポイントに注意書きを記載した業務手順書を作成するべきです。
そのマニュアルが必要になる場面を想定し、役に立つ情報を提供しましょう。

コツ2:「読み手目線」で必要な情報を提供する

おまけ

冒頭の例を「分かりやすく」かつ「読みやすい」表現にしてみました。
いかがでしょうか?もっとよい表現があるぞと思われた方、そのセンスをもって世の中により「分かりやすい」マニュアルを増やしていきましょう!

おわり。

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