社会不適合者という括り

私が自分でお店をしている理由は、社会不適合者という言葉があるなら、それだ。

まず、人と働く事が得意ではない。だからといってできないわけではない。勤めていた時は店長やリーダーとして任されるような立ち位置だった。

それも自分的には、悪くなかった。だってそもそも人に使われるのが嫌だから、まだ立場が上の方がいい。でも立場的に上だと、まず自分ができないと反感を買うから、それは私にとってだんだんとストレスになっていった。

いつしか店長会では意見を言うだけで涙がでてきた。どうして話すだけで涙がでるかわからなかったから、本気で悩んで、心療内科まで行った。

心療内科では、少し対人恐怖症だね、と言われた。私は初対面の人と話す時、「うまく話さないと」と思うばかりに、緊張して吃ってしまう事があった。

心療内科では、安定剤を処方してもらった。「不安な時だけ飲むように」と言われていたので、その通り、不安な時だけ飲んだ。

飲むと不思議な事に、初めての人と話す時もスラスラ話せたし、いつものような緊張がなかったから、感情的には(無)のまま言葉だけが口から出ている感覚だった。そんな感覚は初めてだった。というかずっとこうだったらどれだけ楽だろうと思った。

結局、そこの職場が嫌でやめてしまった。それから新しい職場の面接を受けている時に、ある会社で、面接時に社会性のテストがあった。

日常生活のいろいろなシュチュエーションに対し質問される。例えば、(信号が青から赤に変わろうとしています。あなたは、どうしますか?)みたいな質問だった。ほとんど忘れたけど、こんなの時と場合によるでしょ?とか思いながら適当に受けた。

結局、そこの会社は、私が辞退したんだけど後で知ったのに、私は少し社会性がないという結果だったらしい。まあ、予想はしていたけど。そもそもそんな試験で判断されるくらいなら行かない方がマシだけど。

けど、それはあながち間違いではない。昔から日本の縦社会が大嫌いだった。敬語も。だから日本でやっていけるか不安だった。海外にいたこともないのに (笑) それを小学生の頃から気付いていたからある意味すごいと思う。

だから私は就職しないと、決めていた。10代の頃から自分のお店をする。とね

社会性の基準って何だろう。きっと、常識とか、判断力とか?統計的な事なんだろうけど、私は人と違うところがあるには何も嫌ではない。人より劣っているところはたくさんあると思う。でも、だから最初からできないと決めつけられるのはちょっと違うと思う。

現在、自営業としてやっているけど、自分でするのは、楽しい。自分の時間も自由に作れる。月末にくるお金の不安に取り憑かれる何日かに耐えれれば…の話。



つづく。