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私が「大勝ち」するまで。3

『どうして弊社のインターンを志望するのですか?』
『あ、はい、いや、えーと、えー、先輩に勧められたからです。』

嘘かと思うよな。
嘘じゃないんですよこれ。

1番最初に受けたベンチャー企業のインターンの面接で、私が実際に言った言葉だ。
あまりにもその会社に興味がなさ過ぎて、と、いうのは言い訳で、一次面接からインターンの志望動機なんて聞かれる訳がないと思い込んでいた私は、全く志望理由を考えておらず、というかそもそも面接の場数をこなすために受けた選考で、インターンに参加しようなんて思ってなかったため、この質問に絶対落とされるアンサーで返してしまった。
3対1のグループ面接、そう言い終わった後の、その場の死んだ空気、面接官と他の学生の顔は多分一生忘れない。
面接官が「こいつはもう落とす」と、決めたからなのか、他の2人にはした質問を、私にだけ聞かなかったことも忘れない。

3人学生がいるうちの2番目だった。
最初と最後の2人はそれは優秀だった。学歴も、受け答えも。
絶対そんなこと思ってないくせに、絶対そんな大したことやってきてないくせに、「自己成長」「裁量」「論理的思考」体裁の良いカッコいい言葉ばっかり使って、人はそんな簡単に成長できないっつーの。
「これだけ売上をあげた」「利益を何%増やした」
たかがバイトが、たかが学生のインターン生が、出来るはずもないことを、あたかも自分がやったかのようにペラペラと、そして機械的な笑顔でニコニコ笑いながら。
2人を見る私の顔は、一体どんな顔だっただろうか。

もちろん私は、2日後に人生初めてのお祈りメールを貰った。

私の面接デビュー戦は大敗に終わったワケだが、私はここで大きなことを学んだ。
「就活は、ハッタリだ。」

バイト、海外インターン、留学、ボランティア、部活、サークル、起業。何やったっていい。どれをガクチカにしたっていい。
どうせ皆んな、大なり小なり嘘をつくのだから。
就活で勝つのは、すごいガクチカを持った人間じゃない。
「テクニック」と「ハッタリをかますチカラ」を持った人間だ。
両隣の学生を見て私が学んだことはこの2つだった。

9.5割盛ったガクチカを、思ってもない志望動機を、そんな自分を、決して面接官に悟られることなく、ニコニコ笑いながら最後まで突き通すチカラ。

そうだ、どうせみんな嘘をつく。
どうせみんな話を盛る。
だったらこっちだって徹底的にやってやる。

それから私は、徹底的にガクチカを作り込み、行きたくもないインターンの志望動機を考え、2週間後、別のベンチャーの選考を受けた。
4対1のグループ面接。

結果は、私の圧勝だった。

本日はここら辺で。

#就活 #21卒 #22卒 #大学生


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