30分、頭使って考えたら、動く時間が一時間少なくて済むかもしれないよ。

とは、先程まで私の向かいでリモートワークをしていた旦那さんが、電話で後輩に対して語りかけていた先輩らしいお言葉。
何だか感慨深くて、何ならうっとりしてしまって、私も仕事をしながらではあったけれどニヤつきを禁じ得なかった。ちゃんと先輩してるやん…!

【第五回】
さて、今日も今日とてひとり飲みです。
というのもいつも食事を摂るダイニングでは旦那さんが職場の方々とオンライン飲み会を開催しており、映り込みはしないにしてもテレビも観ず音楽も流さず会話もせずの飲み食いは寂しいので、寝室に小さなテーブルを運び入れて、昨夜と同じような献立を並べています。
これこそまさに、リモート飲みというやつ。
強いて言えば、鶏ハムに添える野菜が冷蔵庫の都合により、黄色いパプリカと茹でたオクラに変更になりました。

BGMは、YouTube Musicに入っている、Cymbalsのプレイリスト。
と言っても私、Cymbalsの楽曲自体はそこまで存じ上げなくて、ボーカルの土岐麻子さんを気になり始めたところからのスタートなんですよね。
私にとっての土岐麻子さんの歴史は、化粧品メーカーのCMソングとしてもおなじみのこの曲から幕を開けました。

Gift ~あなたはマドンナ~

https://youtu.be/vqJL6zIcx9E

こんな大人になりたい、こんな風に綺麗でおしゃれで可愛くてふわふわしていてでも地に足の着いた、洗練された大人の女性になりたい、と当時大学生だった私は、楽曲を通り越して彼女自身に憧れたものです。実際にどうかは別として、音楽性や声色から人間としての本質って透けて見えるものですよね。聴き手が勝手にイメージを投影している部分も少なからずあるとは思うけれど。
この曲が収録されたアルバムを、発売後は数ヶ月単位でひたすら聴き続けていたように記憶しています。

TOKI ASAKO "LIGHT!" ~CM & COVER SONGS~

https://www.amazon.co.jp/TOKI-ASAKO-LIGHT-COVER-SONGS~/dp/B004EVW4UA#aw-udpv3-customer-reviews_feature_div

唐突だけど、2011年のはじめ、東日本大震災が起きた日、私は都内の新聞社で昼番の編集補助アルバイトをしていたのです。帰りの電車は止まってしまったし夜番のバイトさんは出勤できなくなってしまったしで、日付が変わる頃まで業務を続けて、会議室で夜を明かして、翌朝になって家に帰る電車の中で、ドアにもたれながら、このアルバムを聴いていたことを妙に鮮やかに覚えている。

一番好きなのはこれ。
COME ON A MY HOUSE

https://youtu.be/W4lgUWdPbIk

江利チエミさんのカバー、になるのかな?本家本元は1950年代の、アメリカの歌手が歌ったもののようだけれど、私は土岐さんで知りました。

土岐さんと言えば、熊本民謡の「おてもやん」をカバーしているのも相当好きなのですが、これはYouTubeでは見つからず。
野外ライブで初めて聴いたのですが、凛とした中にも愛嬌があって、すごくよかったなあ。

今日はちゃんと音楽の話をできた。
そろそろ二杯目のハイボールにいこうかな。
エアコンの真下に食事をひろげているので、鶏ハムがかぴかぴになってきました。

#エッセイ #音楽 #Cymbals #土岐麻子 #ハイボール #お酒 #リモート飲み #リモートワーク #おうち時間

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