2023年日本シリーズの勝敗予想

2023年の日本シリーズがいよいよ今日から始まる。

阪神タイガースが1985年以来、38年ぶりとなる日本一をつかむことができるのか、それとも、リーグ3連覇のオリックス・バファローズが日本シリーズ2連覇を果たせるのか。
実に1964年の阪神タイガース対南海ホークス以来となる関西のチーム同士の戦い、「関西ダービー」ということもあり、チケット争奪戦も過熱していた。

岡田彰布監督にとってはかつて選手、コーチ、監督として在籍したこともあるオリックスが相手で少なからぬ「因縁」もある。

では、今回の日本シリーズの勝敗を先にずばり予想しておくと、

オリックスが4勝2敗で日本一2連覇

具体的には、オリックスが 「〇〇●〇●〇」と予想している。

ちなみに、昨年もオリックスが4勝2敗で日本一と予想してその通りとなった。

下馬評では、阪神が38年ぶり日本一、という声も多いが、僕がなぜ、オリックスが日本一と予想するか、そのポイントと、いわゆる主力メンバー以外のキーマンを挙げてみたい。


①オリックスはパ・リーグ主催試合から始まる「地の利」



今季の日本シリーズはパ・リーグ主催球場から始まる。
その点、オリックスは幸運だった。
いきなり敵地・甲子園から始まると、オリックスナインは甲子園での阪神ファンの応援に飲まれてしまう可能性があった。
(もちろん、いつものホームゲームよりは阪神寄りの雰囲気になることは間違いない)

また、第1戦、第2戦の先発は、そのまま中6日で第6戦、第7戦に先発する可能性が高い。
第1戦の先発、山本由伸は過去2年、日本シリーズで3度登板して、未勝利に終わっている。
初戦に慣れ親しんだ京セラドームで登板できるのは大きい。

逆にいうと、阪神はシーズン中から京セラを本拠地として試合する機会は多いので、特に不安はない。


②阪神のDHの起用の仕方



パ・リーグ主催球場で始まることにより、DHを起用できる試合が最大4試合ある。

阪神・岡田監督は、常々、セ・リーグへのDH制導入反対を唱え、DH起用の試合は好きではないと公言している。

今季の阪神は極力、先発メンバー・打順を固定しており、岡田監督は仮にDHが利用できるとしても打順を変えることに抵抗を覚えているだろう。

阪神は第1戦の先発は、村上頌樹だが、村上は打撃もよいので、できればDHのない甲子園で起用したかったはずだ。

岡田監督のことなので、DHを使わず、村上をそのまま打順に入れることも考えるのではないかと思うほどだ。

シーズン中は8番・木浪が出塁して、9番・投手が送り、1番の近本が返す、という形が定着していた。
DH候補となるのは、ミエセス、渡邊諒、糸原健斗、小野寺暖あたりとなるが、DH制の試合でDHをどの打順で打たせるのか?というのは非常に重要になってくる。

③捕手の層の厚さ



阪神はシーズン終盤で捕手の梅野隆太郎が死球で離脱後、坂本誠志郎が素晴らしい働きをしている。
しかしながら、坂本のバックアップとなる捕手は実質、長坂だけで一軍での経験が少ない。
坂本に何か起きることは考えたくないだろう。

一方、オリックスの捕手は森友哉と若月の二人がいるが、基本、若月が起用されるだろう。


では、オリックスと阪神、両チームの攻撃面と投手面を見ていく。

阪神の打撃陣



阪神はクライマックスシリーズファイナルステージで広島カープに3連勝したものの、広島の投手陣も調子がよかったので、阪神の打撃陣は思うように打撃をさせてもらえず、必ずしも好調とはいえない。

阪神の野手陣はあまりよいイメージで日本シリーズに入れないのではないだろうか。

第1戦、第2戦で当たりがでない選手は日に日に焦りが強くなる。
特に1番・近本、2番・中野は早いうちに1本、出したいところだ。

そして、打のキーマンになるのは、打順3番に入るであろう新人の森下翔太だ。
森下はシーズン中もいい場面で打つという新人離れした勝負強さがあったが、逆に一旦、当たりが止まると修正に時間がかかるタイプだ。
森下にシリーズ序盤で当たりがでなかったときに、森下を外して入れ替える決断ができるだろうか。

オリックスの打撃陣



オリックスはシーズン後半、首位打者を獲得した頓宮裕真が離脱し、クライマックスシリーズファイナルの最終戦では杉本裕太郎が足を故障しており、大きな不安要素だ(頓宮はなんとかスタメンで戻ってこれそう)。
これが理由で、オリックス不利、阪神有利と分析する評論家もいる。

しかし、オリックス打線の強みは、シーズン中に臨機応援に戦ってきた点だ。
シーズン中から、誰かが欠けても、その分を補うという準備はできている。
また、オリックスのほうが阪神よりも得点のバリエーションが一歩リードしているように見える。

打のキーマンには、中川圭太、宗佑磨を挙げたい。
この二人が上位で打ってチャンスメイクできれば、当然、得点のチャンスが生まれる。
中川は打順1番に固定される可能性が高いが、できれば、打順2番に宗を据えたいところだ。

杉本裕太郎がこのまま出場できない場合、森友哉、頓宮、紅林弘太郎がその穴を埋められるかどうか。

オリックスの投手陣



日本シリーズの先発ローテーションは山本由伸、宮城大弥、山﨑福也、東晃平、田嶋大樹で廻すだろう。

阪神打線はシーズン中、東との対戦がなかったため、一軍の打者はは初対決となる。
事前に東のデータはあっても、打席で対戦するのが初めてであれば、アジャストするのは難しい。
東は第3戦に先発する可能性が高いが、東をどこまで引っ張るか。

中継ぎ陣でキーマンとなるのは山岡泰輔である。
もともと先発要員であるため、延長に入った場合、ロングリリーフも行ける。
リリーフ陣の連投を避けるためにも、イニング跨ぎをできる投手の存在は貴重である。

阪神の投手陣



阪神投手陣には正直、死角はあまり見当たらない。
先発陣は村上頌樹、大竹耕太郎、伊藤将司、才木浩人、西勇輝がおり、この5人でローテーションを回せる上に、バックアップとして青柳もいる。
中継ぎ陣も駒もそろっており、オリックスよりも安定しているといえるだろう。
強いて言えば、阪神の投手はほぼ皆、日本シリーズの登板が初めてというくらいだ。
あえて不安要素を挙げるとすれば、クローザーの岩崎優が調子を崩しているときに連打を食いやすくなるところだ。
投のキーマンは左の桐敷拓馬である。
桐敷も先発からリリーフ転向後、イニング跨ぎでも好投できる力を持っているため、シーズン終盤と同様、ジョーカー的な起用をされるだろう。

P.S.

2023年日本シリーズの総括はこちら



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