村上宗隆(ヤクルト)、NPB史上最年少でのシーズン100打点、これから期待される最年少記録は?

東京ヤクルトスワローズの村上宗隆がまたNPB最年少記録を打ち立てた。

9月26日、神宮球場での中日戦、「4番・サード」で先発出場した村上宗隆は、1回2死一塁で廻った第1打席、中日先発の小笠原慎之介の初球を捕え、打球はライトスタンドへ。これが先制の今季38号2ラン本塁打となり、岡本和真(巨人)と並ぶと同時に、自身、今季100打点に到達した。

村上宗隆は2000年2月2日生まれの21歳だが、先日、9月19日、神宮球場での広島カープ戦、1回に広島の先発、高橋昂也から今季35号ソロ本塁打を放ち、NPB史上最年少となる21歳7か月で通算100号本塁打に到達し、これまで清原和博(西武、巨人、オリックス)が持っていた21歳9か月という記録を破ったばかりだが、また新たな勲章を手にした。

村上宗隆による21歳のシーズンでの100打点到達は、2018年に岡本和真(1996年6月30日生まれ)が22歳のシーズンに記録した100打点を抜いて、NPB最年少記録となった。

村上は高卒でプロ入りして2年目の2019年のシーズン、36本塁打を放ち、「10代で放ったシーズン最多本塁打」で、1953年の中西太(西鉄ライオンズ)に並んだが、この時は96打点で、100打点に届かなかった。
前年の2018年、岡本和真がプロ4年目、22歳のシーズンで33本塁打を放ち、当時、NPB史上最年少でシーズン100打点を記録していた。

NPBの過去の大打者たちの最初のシーズン100打点到達は?

野村克也(1935年6月29日生まれ)
はプロ4年目となった1957年、22歳のシーズンに大ブレイクし、30本塁打でパ・リーグの本塁打王を初めて獲得したが、94打点に留まり、その後、初めてシーズン100打点を超えたのは、27歳のシーズンに本塁打王(44本塁打)、打点王(104打点)の2冠王となった1962年であった。

張本勲(1940年6月19日生まれ、左打者)はプロ3年目、21歳のシーズンの1961年に打率.336で初の首位打者となる一方、95打点を稼ぎ、翌1962年、22歳のシーズンに99打点をマークしたものの、シーズン100打点に到達したのは、30歳のシーズン(1970年)が唯一で、生涯、打点王のタイトルは獲得していない。

王貞治(1940年5月20日生まれ、左打者)は巨人に入団してプロ4年目、22歳のシーズンとなる1962年に38本塁打、85打点をマークし、自身初めてセ・リーグの本塁打王、打点王の2冠王となっているが、初めてシーズン100打点を超えたのは翌1963年、23歳のシーズンである(106打点)。その後、14度のシーズン100打点以上を記録している。

門田博光(1948年2月26日生まれ、左打者)は社会人・クラレ岡山を経て、22歳でプロ入りすると、入団2年目、23歳のシーズンに31本塁打、120打点で初の打点王に輝いた。すなわち、岡本和真が22歳で更新するまで、最年少でのシーズン100打点超えの記録保持者であった。結局、シーズン100打点を超えたのはキャリアで3度だけだったが、40歳のシーズンとなった1988年、キャリアハイタイの44本塁打で3度目の本塁打王、キャリアハイの125打点で17年ぶり2度目の打点王と、自身初の二冠王に輝いた。

秋山幸二(1962年4月6日生まれ、右打者)は西武に入団してプロ5年目、23歳シーズンの1985年に、40本塁打、93打点をマーク、24歳のシーズンに41本塁打、115打点を記録した。その後、3年連続でシーズン40本塁打以上、6年連続でシーズン90打点を超えたが、本塁打王は1987年の1度だけ、シーズン100打点以上は2度だけ(1986年と1988年)で打点王にも縁はなかった。

清原和博(1968年8月18日生まれ、右打者)も新人から西武ライオンズの4番を打ち、1986年にNPB新人最多となる31本塁打を記録、その後、プロ4年目の1989年、当時、自己最多となる92打点をマークしているが、その後、常勝・西武打線にあってなかなか100打点を超えることができず、結局、キャリアでシーズン100打点を超えたのは、読売ジャイアンツに移籍後、2001年のシーズンが唯一(121打点)だったが、この時も打点王を獲得できなかった。

松井秀喜(1974年6月12日生まれ、左打者)はプロ4年目、22歳のシーズンとなった1996年に、38本塁打を放ったが、打点は99とシーズン100打点に届かなかった。王貞治同様、23歳のシーズンとなった翌1997年に103打点をマークすると、その後、NPBではシーズン100打点を5度、記録して、そのうち、打点王を3度、獲得している。

村上宗隆がこれから更新が期待される最年少記録は?

村上宗隆に更新が期待される、NPB最年少記録にはどんなものがあるだろうか?

①「シーズン40本塁打以上」

NPBでシーズン40本塁打超えのこれまでの最年少記録は、1963年の王貞治(40本塁打)、1985年の秋山幸二(40本塁打)の23歳である。
これに100打点が加われば、23歳のシーズンでの「40本塁打・100打点以上」という王貞治の記録を更新することになる。


②「打率3割、30本塁打、100打点」

村上の今季の打撃成績は、打率.284、38本塁打、100打点であり、岡本和真が2018年に記録した、22歳シーズンで「打率3割、30本塁打、100打点」というNPB最年少記録を破るチャンスがまだある。

③「本塁打王、打点王の二冠」

NPB最年少の「主要打撃部門(打率、本塁打、打点)での二冠王」は、1962年の王貞治が22歳のシーズンに本塁打王(38本塁打)、打点王(85打点)を獲得して達成している。
村上宗隆が今季、21歳のシーズンに本塁打王と打点王の「打撃二冠王」を獲得すれば、王貞治を抜いて最年少となる。



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