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2024年2月7日食べる瞑想とオノマトペ

雪、あっという間になくなってしまって、昨日の朝雪かきしたのは幻だったのかってくらいに。でも空気の中にまだ雪の匂いを感じる…ってまた匂いの話。犬なのかな?私。

瞑想の初心者向けの本なんかで、瞑想の入門として「食べる瞑想」がおすすめされていたりすることが多い。
でも個人的には食べる瞑想って結構難しい気がする。

子供を出産してから食べるのが早くなってしまった。
高校生の時は1時間おきに早弁をしてもまだお昼におかずが残っててみんなに驚かれるくらいには食べるのが遅かったし(1回にたくさん食べれないからこういう早弁スタイルでした)飛行機の機内食もCAさんが片付けに来る時にはまだ食べ終わってなくて毎度給食居残りの子みたいだった。こんな私も、子供を産んだらとにかく子供が寝てる間とか隙を見てパパッと食べなくてはいけないもんだから今までみたいに時間をかけてなんていられない。とにかく口に食べ物を入れまくって噛みまくって早く食事を済ませるようになり、それが定着してしまった。今では友達と食事に行っても他の追随を許さないぶっちぎり圧倒的勝利で私が一番に食べ終わっている。や、勝利とかどうでもいいしなんの自慢にもならない。
突然だけど郷ひろみさんは口の中で30回噛んでから飲み込むそうだ。咀嚼がポリシーらしい。見習いたい。億千万見習いたい。

そんなわけで食べる瞑想をしていても、味わおうと思った時にはもう食べ物が喉を通っている、みたいな感じで咀嚼の時間配分がなかなか難しい。味わうために何度も噛むとあっという間に食べ物がなくなってしまうし、それならと噛む速度をゆっくりにしてみるかと思ったらこれがなかなか難しい。盆踊りでリズムが取れないみたいな感じになってしまうのだ。
そして噛む回数がーとか噛む速さがーなんてことに気を取られてるうちに、味わえずにゴックン!となっちゃってる。長年の癖はなかなか治せないものですね。
それが先日、朝食にヨーグルトをかけたグラノーラを食べた時のこと。
グラノーラって硬いでしょう?ヨーグルトをかけてふやかしているとはいえまだまだ歯応え充分。だてに「ごろっと」とか名乗ってないなお主?なんて思いながら、顎をたっぷり使ってグラノーラを噛み砕く。
ザクザク、ゴリゴリ、ザクザクザク
歯応えが頭によく響く。この音に集中していると、グラノーラの味や食感もよく感じられるようになってきた。
ザクザク、ゴリゴリ、ボリボリボリ
シャクシャクシャクシャク
クチャクチャ
ゴクリ
…めっちゃマインドフルにできる!

そしてお気づきいただけただろうか?
食べる時の感触を表すこのバリエーションに富んだオノマトペの数々を!
日本語ってオノマトペの多い言語ですものね(ちなみに一番多いのは韓国語なんだとか)

オノマトペが多い理由のひとつとして、動詞の表現が関係していると考えられます。とりわけ日本語の場合、ひとつの動詞は動作の基本的な意味しか持たないので、副詞を加えることによって具体的な表現を増やしていく傾向があると考えられます。例えば、日本で「見る」を口述すると単一の意味しか持ちません。しかし英語では、see、look、watchなど複数の「見る」があります。動詞自体を使い分けしながら、表現のバリエーションを増やしている傾向があるんですね。だから、先の英語表現のようにピッタリと伝えるために、フワッと見る、パッと見る、じっくり見るなど、オノマトペを使って表現を補ったのではないかと考えられますね。それが、オノマトペが増えた要因になったのではないかと推察されます。

参考:聞いてビックリ! “オノマトペ(擬音語や擬態語)”の知られざる底力とは?

オノマトペが多いのには以上のような理由もあるそう。
これだけ多くのオノマトペが言語に混じっていて、日本語が母国語の人ならそれをほとんど理解できる、感覚の共有ができるってすごいことだなと思う。中でも擬態語なんかは日本語を勉強する人にとってはものすごくハードルが高いのは容易に想像がつく。雪がしんしんと降る、のしんしんて、なに?!Why japanese peple?!てなるでしょうね。
体の感覚の観察や、その場の空気を読むみたいなマインドフルな状態から生まれるオノマトペ。日本人て本来意識せずともマインドフルに生活していたんだろうな。ジャパーーーン!

というわけで、食べる瞑想ではよくアイスクリームとかがおすすめされているけど、私的には硬くて歯応えのあるもの、ごろっとグラノーラとかがおすすめだよという話でした。
郷ひろみさんの「30回咀嚼」と併せてご活用ください。

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