心疾患と何気無い言葉 〜特典要素としての「羨ましい」・「ずるい」〜

みなさんこんにちは!
夢と希望の障害者
田嶋陽貴です。

〜心疾患と何気無い言葉〜

先日、年に一度小児医療センターでフォンタン術後の患児・患者やその親御さんが集って座談会が行われる”いちごの会”と言うイベントに参加しました。

最初にフォンタン術の説明や成人移行期支援の紹介などが行われ、
フォンタン術を受けた本人の10分程度の講演があります。

その後グループに分かれて自由に話し合う約1時間程度の座談会があります。

座談会ではフォンタン術を受けた子どもを持つ親御さんが、
子どもに対する悩みや不安等を親御さん同士で共有したり、

僕のような当事者が入ってその悩みに対して、自分たちがどう対処したのかを答えたりと、親御さんにとっては有難い機会になっています。

親御さんの中には、自分の子どもが成長しない・変化が起こらないことや、症状が悪化してしまった・将来が見えないと言った不安を抱えている人たちが沢山います。その中で僕が言えることは僕が経験してきたこと。

会の後に懇親会が開かれるため、僕もお邪魔したところ、医師からこんなことを言われました。

どんなに知識を持ってしても、
当事者でないとわからないことは多い。
だから、発信してくれることはとても助かる。


当事者である僕も、今まで生きてきた中でとても自分なりに試行錯誤を繰り返してきました。

・どこまでやれるか。

・疲れるとどんな症状が起きてくるのか。

これは、実際に経験してみないとわからないことです。

そして、個人個人でも差は少なからず出てきます。

僕が経験してきたことを語ること。

それが誰かの何かになればと思い、こうして発信してます。

これからも発信していきます。


〜日常生活の中で見せる何気無い言葉〜


今回の話は、僕が生きてきた日常生活の中で見せる何気無い言葉です。

少し前置きを書きますね。

僕は見た目で障害者であると言うことはわからないと思います。

画像1

この人間を見て障害者であることが分かる人は、

僕のことを知っている人か、
服がなくなるメガネみたいなやつかけているんだと思いますw
胸の傷跡が透けて見えるならねw

そう、心疾患は見た目では分かりにくいんです。
これは内部疾患のある人全てに当てはまります。

身体障害者と言っても、肢体不自由や麻痺のように見た目で分かるものもありますが、心疾患を含む内部疾患は健常者も障害者も見分けがつきませんね。

よって、私は自分や他者が私のことを説明しない限り僕が障害者であることを認識できません。すると、私のことを健常者(障害を持っていない)と判断します。

一方で、心疾患には心不全や腎不全、薬の影響による出血のしやすさや合併症などのリスクがあります。

さて、本題に戻りますね。

僕が学生時代日常生活の中で良く言われた言葉を紹介します。

・特典要素としての「羨ましい」・「ずるい」

  まぁ、僕も障害者ですから身体障害者手帳を持っています。
 そうするとですね、公共交通機関・一部の遊園施設等での
 割引対象になることがあります。

 例えば、電車は介助人がいれば半額になったり、
 ひとりでも100Km以上の移動になれば、半額に割引が効きます。
 また、美術館や映画などの一部施設では割引や無償化になるところもあります。
 最近はなくなってしまいましたが、温泉なんかも割引が効きました。

 この情景を見ているとですね、”健常者とほぼ変わらないのに特典を受けられる”
 みたいな感覚になるようで、「羨ましい」や「ずるい」の言葉を
 発してしまうんですね。

 彼等の中には、
 「こういうのもなんだけど……」とか「言い方は悪いけど……」と
 付け足してくれることもありますww

 僕は動けてしまう方なので、
 より特典要素が強まってしまうのかもしれませんね。

 電車の割引
  この背景には、通院で遠くに行くことがある可能性があるほど
 重い病気であることを考慮して与えられています。

 各種割引
  障害者は医療費が福祉医療制度によって無償化されていますが、
 それでも何かと費用がかかります。働けない状態であれば、余計ですね。

 そのために、障害者でも気軽に文化等に触れられるよう、
 少しでも費用を抑えられるように割引が与えられています。

  

これらのように、割引はリスクや日常の負担の為に設けられています。
それを羨ましがるのは結構皮肉なものです。
僕は笑い飛ばせる力がありますが、それでも気になるものです。

外に出られるというのはとても幸せなことです。
入院をしてしまえば、なかなか外には出られないし、楽しくもない。  

自分に潜在しているリスクや障害自体を
コンプレックスに抱えている人にとっては、
この一言によって大きく傷付く可能性があります。

なので、この記事を読んだ方は少し気をつけていただけると、
内部疾患の方が生きやすくなると思います。

これらは多かれ少なかれ日常生活に溶け込むように流れてくる言葉です。
我々障害者は健常者の目を気にしてしまいます。そして、自責の念に駆られることも多々あります。

こんな小さなことですが、皆さんが少しでも気にしてくれたら、僕たちがもう少し社会に溶け込みやすくなるかも知れません。

この記事はアメブロにも掲載します。

それじゃぁまた〜



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?