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テーマ「受精確認」

こんにちは、培養室です🌼
今回は【受精確認】についてご紹介します。

受精確認は、通常の体外受精(ふりかける方法)もしくは顕微授精をした翌日の朝に行っています。

通常の体外受精とは?と思われた方は、
過去の記事:「テーマ「通常の体外受精」をご覧ください。

顕微授精とは?と思われた方は
過去の記事:テーマ「顕微授精(精子を捕まえる)」、テーマ「顕微授精(精子を卵子に入れる)」をご覧ください。

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観察した時に、前核が2個確認できた場合は正常な受精反応を示しています。
前核2個のうち1個は奥様(卵子)由来、もう1個はご主人様(精子)由来になります。
正常な受精反応がみられた胚については、患者様のプランに合わせて培養を継続していきます。


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3個以上前核が確認できた場合は異常受精
前核が確認できない場合や前核が1個の場合は受精していないため培養が中止になります。
これらの胚は移植や凍結を行うことはできません。

原因を特定させるのは難しいですが、
主な異常受精の原因として考えられるのは、受精の際に第二極体の放出がうまく行われなかったことが挙げられます。
(※第二極体の放出は精子が卵子に入ったのち、減数分裂の過程でおこります。)

前核が確認できない原因は、精子が卵子の中に入れなかった・入ることができても卵子とうまく反応することができなかった可能性が考えられます。

前核が1個の原因は、精子側・卵子側どちらかがうまく核を作れなかった可能性や精子が入っていないのに卵子だけで核を形成してしまった可能性があります。


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