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終活ブームに潜む危険・流行りのデザイン墓に思うこと お墓編その28

最近のデザイン墓ブームに思う。

鵠祥堂社長住職殺害事件で、ふと最近の流行りになっている
デザイン墓について考えてみたくなりました。
業界に20年居て思ったのは、「お墓」のデザインに流行り廃りがあるということです。
昭和から平成初期には、和型という長方形の柱みたいのが三段重ねになっているのが主流でした。
これが、流行った理由は単純に石材店が儲かるからです。
墓石の加工で一番簡単なのは、角型や板です。
それが、陰気くさいということで洋風の墓地、芝生にあるような
洋型とよばれる横長の墓石が誕生しました。
これは、客単価減少のきっかけになったと筆者は思ってます。
そこで、石材店が考えたのが高額でも仕方がないと思わせる奇抜なデザイン墓の数々です。
しかし、これには大きな落とし穴がありました。
中国の急成長と日本の職人不足で中国職人の給料が高騰したのです。
かつて、安い賃金だった中国の職人が高度な加工技術を身につけ賃上げ要求をしてきたのです。
そのせいで、デザイン墓の仕入れ価格はどんどんあがり石材店からしても
うま味のある商品ではなくなりました。
つまり、デザイン墓は儲からない。
それに、ステンドグラスのお墓一見綺麗に見えますが耐久性に甚だ疑問を感じます。
そして、ステンドグラスが壊れて補修はしてくれるのでしょうか?
銅などの飾りのついた「お墓」もありますが、こちらも在職中に飾りを制作していた中国の会社が倒産していて補修の際に交換品入手に苦労した経験があります。
それくらい、先を考えずに作っているのがデザイン墓の現状です。
なぜなら生前にお墓を買ったお客様は、それらの件について故人になり補修を依頼できなくなるからです。

いつもの一言。
「お墓を生前に買うなら、生きてるうちに思い出をつくりましょう。」
大切な人との時間は「お墓」を買っても得られません。









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