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生産性

過去30年における日本経済の停滞は非常に重要な問題として認識されている。その原因としてはいろいろな意見もあるが、数ある原因の1つとして企業の生産性の低さというものがあげられるだろう。

こういった問題を通して、昨今では生産性という言葉がビジネスシーンにおいて多く使われている。
生産性の向上が評価指標となっている企業も多いのではないだろうか?
本書を通して、改めて生産性に対する考え方の理解を深めていきたい。

まず、生産性という言葉はいろいろな意味合いで語られる事が多いが、本来の生産性の定義は「アウトプット÷インプット」。
生産性の向上=コスト(インプット)削減と思われがちだが、それだけでなく付加価値(アウトプット)を上げることも併せて考える事が必要だ。

改善(インプルーブメント)と革新(イノベーション)。
この2つの方法から生産性は上げることが出来る。コスト削減と付加価値の増加を改善と革新の2つの観点からアプローチを行う。

これまでの日本企業の多くは、改善に重きを置いて生産性向上に取り組んできた。しかし、改善を繰り返すだけではVUCA時代の今を生き残る事は非常に厳しい。改善だけではなく、革新で生産性を上げる意識を持つ事が必要不可欠。

生産性が上がる事により、イノベーションに繋がるのではなく、イノベーションを行う事により生産性の向上に繋がるのだ。

ヒト・モノ・カネ それぞれに焦点を当て、イノベーションを行なっていく。そうする事により各部門の生産性は上がり、最終的には事業全体の生産性向上に繋がる。これが、企業の成長となるわけだ。

本書ではヒトに対するアプローチの在り方が詳しく述べられている。
明日からでも実施できる内容も多く、また部下育成における方法論としても学ぶことが出来るだろう。

これからの日本経済の活性化を目指し、1人でも多くのビジネスパーソンに読んで頂きたい1冊だ。


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