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3.思考を片付け「認知療法」


皆さま本日もお疲れ様です。ミライです♪

前回は「来談者中心療法」をご紹介致しました。

今回は指導的な色の強い心理療法についてご紹介したいと思います!


【特徴】

適応の幅が広く、効果も高いため現在多くのカウンセラーが用いている心理療法です。

問題解決思考が非常に強く、ほかの心理療法と比べ短期間でカウンセリングが終了するため、『経済的に不安があるクライアント』『短期間で苦しい状況をなんとかしたいと考えているクライアント』には大変喜ばれます。

認知療法は、1960年初めにアローン・T・ベックによって開発された心理療法です。

開発当初はうつ病などの治療に用いられていましたが、最近では薬物依存症や強迫性障害などの幅広い臨床的問題に適応されています。

【学ぶ意味】

カウンセリングでは、問題の解決を焦るクライアントや、経済的な理由で長期的なカウンセリングを受けられないクライアントがいます。

また、カウンセラーの受容的な態度やスタンスに「このカウンセラーは何もしてくれない」と憤りや絶望を感じるクライアントもいます。

その様な場合に、カウンセラー側から積極的に認知療法を提案すると、対応の幅を広げることができます。

また、クライアントが満足いくアプローチができるため信頼して頂けるきっかけになると考えられています。

【根本的な関わり方】

認知療法では「苦痛を感じている人の考え方は硬直化しやすく歪んだものになりやすい」と考えられています。

あなたの身近な人にいる考えすぎる人や気にすぎる人を思い浮かべてみてください。

「絶対に◯◯だ!」と決めつけたり、「自分はダメな人間だ…」とマイナス思考に囚われがちな人はいませんか?

この様な方はイライラしやすく落ち込みやすい傾向があります。

このような人たちの思考の硬直を緩め、歪みを正すのが認知療法です。

思考が硬直している人は、物事を多面的に考えられなくっています。

自分の考えに固執し身動きが取れないため、精神的な苦しみを一人で抱え込んでしまうことになります。

この状態に陥る背景には、「情報処理の間違い」があります。

例として以下のような情報処理の間違いがあります。心当たりがあかたもいるかもしれません。

・オールオアナッシング思考「成功か失敗かそれ以外は無い。」
黒か白かどちらかしか認めない。その間は認めないという極端な思考。
・結論の飛躍「彼女がこっちを見ないのは嫌われてるからだ。」
  不確実な情報から無理やり結論を導く。

このような状態で困っているクライアントには二つのことを教えていきます。

①物事には必ず多面的な見方があります。
②物事の見方は、あなた次第です。

認知療法はカウンセラー側から指導する、教育する、という要素を持つ心理療法です。

カウンセラーの仕事は話を親身になって相談を聞く、という受動的なイメージが強かったですが、(もちろんそのようなお仕事ではありますが)能動的に動く場合もあるのかと驚きました。

共感や傾聴以外にもクライアントの物事の見方を客観的に見ることのできる視点を大切にしたいと感じました。

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