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サブカル大蔵経285田坂広志『直感を磨く』(講談社現代新書)

帯にある「もう一人の自分」って、榎本俊二『ムーたち』の「セカンド自分」みたいなのか、それか、唯識の阿頼耶識か、と思いましたが、違いました。

正解は、求めるというより、努力の上、授かる、もたらせる、といった感じでしょうか。自力と他力の関係性にもつながるテーマよのうな感じもしました。

「七つの…」という箇条書き形式は、『7つの習慣』以来の流行りなのかな?

賢明な自分との対話。もうひとりの自分、おーい、でてこい。

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橋のデザインを考えるな。河の渡り方を考えよ。p.56

掟ポルシェですね…。

この反省会反省日誌は、1時間の経験を振り返るのに1時間かかるわけではない。わずか5分でも振り返ることができる。p.92

こういう時間を大事にした方がいいのかもしれませんが、番組スタッフに反省会をしないことを説くタモリのマネをしてはいけないのかな、とも思いました。

企画会議の後半に向かって見事に人格の切り替えを行う。すなわち「楽天的で寛容なリーダー」の人格から「現実的で厳しい判断をするリーダー」の人格に切り替えるのである。p.114

最近、会議で進行をやる時に、この傾向が自分にある気がします。だんだん強引になっている気がしてます。

天才と呼ばれる人々の多くは、自分の仕事や作品が「大いなる何か」とつながることによって、導かれるように生まれてきたと言う感覚を持っているのである。p.157

空海と大日如来、親鸞と阿弥陀の関係か。

「もしこの石ころに意味がないのであれば、この宇宙にも意味はないんだ。」(フェデリコ・フェリーニ監督の「道」でのジェルソミーナの嘆き)p.217

石ころという存在。石ころぼうし。鉱物という如来。無意味という意味。


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