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サブカル大蔵経892昼間たかし/鈴木ユータ『地域批評シリーズ63 これでいいのか北海道 道民探究編』(マイクロマガジン社)

日本でない北海道が、無理矢理日本になったことから始まったゆがみを突きつける。

最初に読んだ「まち編」の方がコピーは冴えまくっていたような。

それにしても労作であり、中学生の副読本にしてほしいと思いました。

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北海道の更なる開発は国策であり、急務だった。p.50

 日本のための植民地としての北海道

中央と公共事業に依存し、その経済成長の恩恵でかりそめの繁栄をみた北海道。p.56

 炭鉱、鉄道、軍都、ニシン漁、繁栄の記憶が何につながるのかという時期。

筆者は、意外に惣菜コーナーにあるナポリタンとか焼きそばを夜食によく購入していた。安いし、味も量もちょうどいいんだな、これが。p.86

セイコーマートのことを道外の方が褒めると違和感あること多いのですが、この百円パスタ・焼きそばは私も好きなので、よくここに気づいてくれたと思いました。

十勝人は札幌人や旭川人などとは一線を画す生真面目な気質が育まれていったのだ。p.135

開拓時代からの気質か。帯広出身の方と会うと、確かに真面目な方が多いかも。

網走人からしてみれば面白くはないだろう。p.148

 北見国の中心地が網走だったから、あの地域が北見市を名乗る事に違和感をもつ。そんな網走と北見の因縁は知らなかった。

藤圭子の死後に彼女の旭川時代を記事にしたのは『月刊北海道経済』くらいしか見ていない。p.234

 藤圭子をきちんと取り上げることが、旭川の再出発につながるような。

猿払産ホタテの繁栄を支えているのは、半ば奴隷然とした労働である。p.280

 道内随一の所得額をあげる猿払が在留外国人に支えられていたとは…。あそこの貝柱は本当に格の違う美味しさです。

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