サブカル大蔵経868内山真『睡眠のはなし』(中公新書)
初読時、櫻井武『睡眠の科学』(ブルーバックス)と比べてデータや内容が物足りない印象でした。
しかし、再読して抜書きしてみると、沢山のキャッチーなフレーズが並びました。
あらためて、毎日、常に一緒の睡眠が興味深く思われました。
眠っている時には、私たちは人間ではなく、ただの哺乳類になっている。p.5
人間をやめるぞー!
手先や足先から皮膚から熱を積極的に逃すシステムが働くと休息状態になるp.7
寒いけど布団の中で靴下を脱ぐ理由。
身体が休むレム睡眠の時には脳は目覚めていて、脳が休むノンレム睡眠の時には、筋肉は完全に休まない。p.26
この交互関係興味深すぎます。
暑くて眠れないのは、手先や足先から熱がうまく逃げていかないから。p.40
そういえば昔車が吹雪で埋まって遭難しかけた時は眠くなりました。眠るということは、体温を外に逃がすこと。だから雪山で遭難した時、「眠るな!眠ったら死ぬぞ!」というシーンがあるんですね。
金縛りは睡眠麻痺。目だけは動くのでまぶたや目を動かす。p.74
まぶたのみが蜘蛛の糸。
安心と安全のために夜間働く人が現れてから、私たちは夜間ぐっすり眠れるようになった。p.102
慧眼というか至言。今までこんなに安全な夜はなかった。
本を買って読みます。