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サブカル大蔵経228増谷文雄『ブッダ・ゴータマの弟子たち』(現代教養文庫)

社会思想社の現代教養文庫が好きでした。夢野久作、小栗虫太郎、久生十蘭などの異端文学シリーズは解説陣も豪華でした。高校生の時は、ゲームブックシリーズを買ってました。漫画以外で唯一買った本だったかもしれません。

絶版になった後、京都の三月書房で見つけ、当時の値段のままで販売されていたので、とても安かったことを覚えています。お世話になりました。

増谷文雄さんの名前は先輩僧侶からよく聞いていました。学者の中でも一般向けの書籍で公平な知見を僧侶たちに伝えてくれる貴重な方だと思います。

釈迦十大弟子。名前は知っていますが…。彼らの物語を伝えてくれます。

マハーカッサパ、フルナ、アヌルダの描写、脇役好きにはたまらない。仏典は役者、演劇のよう。

『聖⭐︎お兄さん』で生かされる時もあるかな?

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もし自分が釈尊の教団にいたら…。

身分、貧富、能力なし。先輩後輩のみp.56

舎利弗という存在は、孔子にとっての顔回かな?

ブッダ・ゴータマより明快な説明。p.63
デーヴァダッタ反逆の教団分裂から救ったサーリプッタとモッガラーナp.75

マハー・カッサパの渋さ。p.130

著者の〈渋い〉という表現が嬉しい。

マハー・カッサパに聞かれかように私は聞いたとアーナンダ。p.144

マハー・カッサパが仏教を作ったのかも。パウロのような存在?

釈尊死去して、自由になった、師は、これは汝らにふさわしい、ふさわしくないと絶えず我らを悩ましてきたが、いまや欲することをなし、欲せぬことはしないで良いと浮かれた比丘スバッタ須跋。p.135

至らない弟子もいたわけで、かえってホッとします。

以下、キャラ立ち十大弟子たち。

良家の子アヌルダ居眠り盲目。p.154

剃髪師ウパーリ、思索より持律。p.166

質問魔ラーダ羅陀。苦とは?肉体が、感覚が、表象が、意志が、意識が、全て苦なのだ。無常が苦だからp.185

なぜラーフラが後継にならなかったのか、それがずっと気になっています。

ラーフラ羅睺羅、いじめにあう。鉢で殴られた。p.341

アーナンダ、やはり癒しキャラなのかなぁ。

アツーラ、舎利弗の説明難しいと怒り、アーナンダの説明易しいと怒る。レーヴァタ離波多は寡黙で怒った。p.360

釈尊と殺人鬼の会話。

私は停止している。アングリマーラよ、なんじも停止するがよい。p.233


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