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サブカル大蔵経116 水木しげる『人生をいじくり回してはいけない』(ちくま文庫)

まず妖怪図鑑で出逢う、水木しげる作品。その博物性が稀有であり、逆に子供の目線につながっていった。

サブカルである漫画界の神・手塚治虫の流れではない故に、新しいサブカル界・妖怪の星となった。

図鑑少年は水木しげるのお世話になった。

朝ドラのゲゲゲの女房以降、日本人全体が水木物語を消費して、水木しげるそのものがメジャーになった。

水木語録が編まれはじめた。サブなものをメジャーに引き寄せると少し無理が生じたらかもしれない。

今は蛭子能収さんが水木的なものを継いでいるような気がしています。

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ペンを取ろうとするともう11時である。そして、タバコ、コーヒー、ハナクソ、目クソ、と予定のコースを終わるともう三時である。p.14

 まこなり社長に読ませたい^_^

今町を歩いていて、真剣な空気が流れているのは、パチンコ店くらいだ。p.27

 自粛の時も今も実は結局変わらない。

それは、植物の吐き出すギリギリであり、未知の世界の空気なんです。p.166

 植物が酸素をつくる

蟻をマッチで2.30 匹焼き殺し、寝た。明くる朝死体はきれいに片付けられていた。彼らはやはり人間と同じように、死体をとりかたづけるわけだ。p.178

 片づけるということ

土人というのは、土に生きるヒトという意味です。p.210

 今なら坂口恭平さん。

幸福ってのは、これは線の引き方かもわからんね。p.214

 人には見えない補助線

幸せなんていう言葉がない方がいいと私は思います。本当の幸せは叫んだからといって手に入るものでもない。p.224

 比較しない幸せ

自分の好きなことをやる。そのために人は生まれてきたのだと思います。p.225

 苦労しても描き続けてきた

あの世もおだやかになるかもわからん。p.234

 この世だけではないという考え。

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