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サブカル大蔵経583お股ニキ(@omatacom)『セイバーメトリクスの落とし穴』(光文社新書)

オープナー、2番強打者など、原や栗山が採用したキーワード解説。

野球を再定義するその題材・視点・文章はおもしろいはずなのに、貼った付箋は少なかった。選手の個性が描かれないからか。やはり物語を求めてしまうのか。

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西武の秋山翔吾が、ロッテの唐川の「抜けカット」を最も打ちにくい変化球だと発言していたが、デグロムやシャーザーなどはこれを自由自在に操っているのだ。p.102

 昨年この唐川のカットがようやくクローズアップされた。

日本では、異常な「低め信仰」や「ストレートは基本」という思い込み。ストレートは最も打ちやすく、打たれやすい球種。最も平均球速の速いヤンキースの投手陣が最も速球の割合を減らして変化球を増やしている。p.172

 日本の球速信仰。しかしブレ球全盛になれば逆に真っ直ぐなストレートこそ武器になるような気もするが…。

肝心なのは「やりたい野球」ではなく、「今ある戦力でどういう野球をするか」である。p.195

 このことをわかる監督が強いのかも。言い訳を言う人は必ず落ちる。

2番から始まる打順が最も効率的。日本人が3.4.5番に据えるような打者を2.3.4番にずらすべきだ。p.204

 確かに荻野が2番だった時は強かった。

このロイヤルズに似たチームが、2005年や2010年に下克上を果たしたロッテである。圧倒的なスターは多くはないが、下位打線まである程度打てる選手が揃っていた。p.224

 2005年の時は、バレンタインの配置した打順がすごかった。西岡、堀、福浦、サブロー、フランコ、ベニー、李、里崎、今江。9番の今江が3割。7番の李承燁がチーム本塁打王。投手も二桁が五人。それでもソフバンにはペナントでは勝てなかった。それでもギリギリ4.5ゲーム以内で2位につけたことがCS突破に繋がった。

真の守護神はストッパー。セットアッパーとクローザーは求められる能力が異なっており、クローザーは圧倒的な能力よりも精神的にタフで、試合をなんだかんだあっても締められるタイプが望まれる。p.228

 七回、八回を投げる人に最強を置くチームが優勝に近い。以前の藤川、山口、浅尾らの絶対性。最近ならオリ山本、フランソワ、モイネロらか。この文面のクローザーは、小林雅、岩瀬、中崎、森か。

先発のリリーフ化、イニング跨ぎするリリーフ投手。すべての投手が平準化されてきており、先発とリリーフの垣根が低くなっているのだ。p.235

 先発、リリーフという用語の限界。野球は言葉に支配されている。

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