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サブカル大蔵経491「選択」編集部『日本の聖域』(新潮文庫)

厚労省薬系技官、児童相談所、気象庁、新聞休刊日、東海道新幹線、犯罪被害者の会、日本赤十字社、米軍横田空域、偽装農家、公安調査庁、箱根駅伝、NHKと相撲協会、地震予知、原子力村、世論調査、被ばく医療、記者クラブ、除染授業、尊厳死、宝くじ。

放つ痛烈な矢さえも、闇に覆われていく。

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児童相談所への配属を職員が嫌う大きな理由は、相手が一筋縄ではいかないことが多いからだ。通常の言語が通じる相手ではない、婉曲に言えば一般人が日頃関わり合いたくないと考える類の人間だ。安定を求めて公務員になった人間はこうした相手と渡り合うことを避ける。これが現実なのだ。p.31

 公務員のジレンマ

結果としてこの狭い国に2万もの新聞販売店がひしめくと言う異様な光景が広がっている。p.62

 全国紙の流通の闇

日赤病院は三重苦・二流・赤字。p.94

 実はよくわかっていない赤十字のこと。

米国政府としては在日米国人の避難を最優先で考える。その時に横田飛行場の管制権は必要可決なのである。p.116

 植民地支配のしるし

偽装農家が守りたいのは、農地の転用売却や農業土木事業の誘致、農協の役員あるいは市町村議員と言うポストなどの既得権益で、もはや農業そのものではない。p.129

 地元でもある問題です。

日本原子力産業協会。正力松太郎が提唱し設立された団体会長は今井敬日本経済団体連合会名誉会長。副会長は東芝。p.185

 安倍元総理の今井秘書官の人脈

「福島県の子供たちは幸せですね。これからガイガーカウンターを一人一人持って、毎日測って、数値記録して計算したり、科学に強くなる。そういう子供たちになってください」(山下俊一長崎大学教授)p.222

 長崎大への不信感

除染事業を落札したゼネコンは、すべて原発建屋の受注実績もあった。原子力村の住民であった大手ゼネコンが、原発建設で一稼ぎしただけでなく、原発事故処理でも一儲けしていたと言うわけだ。p.257

 ゼネコンと原発。食いっぱぐれない。

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