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サブカル大蔵経390「俺たちのプロレス(15)SWS30年目の真実」(双葉社)

あれから30年か…。ある意味一番盛り上がった事件だったかも。検証すれば、なんか物悲しいですが、そこで死んだ人もいれば生き返った人もいっぱいいた気がします。

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天龍は「からっと激しいプロレスを目指す」と語った。p.7

 当時、この言葉を見た時、嫌な予感しかしませんでした。週プロに金権批判をされたからではなく、天龍のこの姿勢とメンバーに魅力を感じなかったのです。

【和田京平】全日本プロレスは山本さんありきだったんです。山本さんがいなかったらその後の全日本プロレスは無い。/あの人は敵に回したら怖い存在だったよ。それは馬場さんもわかっていたと思う。だから嫌いでもヨイショしたんだよ。p.14

 京平にここまで言わせるターザン復活したなぁ。キラー馬場、ターザンを動かす。

【登坂栄児】小田原メンバーではだれもNOWに行く人はいなかった。p.45

 私はNOW派でした。馬之助の流れだったのか、T・J・シンとシンJr.が札幌の興行に来た記憶があります。シンは一向にリングインせずひたすら観客席を荒らしまわっていました。あれが私が見た中では一番長いリングインだったかなぁ。また、札幌の興行には、川上哲治の物真似のDonさんが来ていました。サインをもらいました。〈石の上にも三年〉と書かれていました。家宝にしたいと思いました。

【藤原喜明】[ガンツ]でも、藤原さんと新倉さんの試合は、ちゃんとした試合として成立してましたよね。[藤原]"ちゃんとした試合"ってなんだよ。p.59

 さすが、藤原…。

【船木誠勝】そしたら北尾さんが、「うるせえ、ババァ!」って暴言を吐いてイスを投げつけた。p.65

 さすが、船木…。

【高木三四郎】やっぱりファンは最初からできあがっているものは応援しないんですよ。p.86/この業界って、格式とか、わりと貴族社会だったりするんですよ。「先祖は誰なの」と言うところに異様にこだわる。p.91

 高木大社長、すごいなぁ。この慧眼を当時から抱いていたとは…。Sの崩壊ポイントはここに尽きる気がしました。

【天龍源一郎】相撲の同級生だった桜田から連絡が来て。/その後、山本にあることないこと書かせてね。なんだよこれは。言ってることと違うじゃないかと思ったよ。p.111

 桜田の天龍勧誘。ターザンではなく、その背後の馬場に憤る天龍の言葉は貴重。

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