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サブカル大蔵経 日本編

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#鉄道

サブカル大蔵経1000宮脇俊三『時刻表2万キロ』(河出書房新社/河出文庫)

私は宮脇俊三に、人生を狂わされました。学生時代の夏休みと春休みは、すべて日本国内の鉄道一…

永江雅邦
2年前
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サブカル大蔵経942J・ウォーリー・ヒギンズ『総天然色 ヒギンズさんの北海道鉄道旅』(…

50年前、今は亡き旭川電気軌道に乗るためだけに旭川に来た生粋のマニアがいた。 米国の軍人、…

永江雅邦
2年前
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サブカル大蔵経941『時刻表 完全復刻版 1964年10月号』(JTBパブリッシング)

 店頭で手に取った時、電流走る…!  とりあえず地元の路線をめくると…  幻の駅、西永山…

永江雅邦
2年前
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サブカル大蔵経916原武史『「民都」大阪対「帝都」東京』(講談社学術文庫)

ロッテ&鉄道ファンの私にとって、なかなか乗る機会のなかった関西の私鉄たちは、〈まだ見ぬ強…

永江雅邦
2年前
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サブカル大蔵経840原武史『思索の源泉としての鉄道』(講談社現代新書)

宮脇俊三を受け継ぐのは原武史さんだと確信しました。宮脇俊三の『時刻表ひとり旅』と同じく講…

永江雅邦
2年前
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サブカル大蔵経735佐藤信之『鉄道と政治』(中公新書)

政治に利用された鉄道の日本史。 衆院長崎1区に安倍前首相の秘書が出馬することになったとの…

永江雅邦
3年前
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サブカル大蔵経640田中正恭『プロ野球と鉄道』(交通新聞社新書)

昭和50年、山陽新幹線全線開業と広島カープ初優勝。外木場投手曰く「カープの優勝は山陽新幹線のおかげだと思っています。これがなかったら優勝できなかったんじゃないかそれぐらい移動が楽になりました。」p.139 帯に記載された内容の真相。 球団と鉄道移動の歴史を丹念に辿る名著。 さすが交通新聞社!と喝采したいです。 〈プロ野球と鉄道〉…。私の大好物がここまで直結した内容の本。著者の田中正恭さんに感謝。 さらに嬉しいのは、細かく時刻表を記載してくれるおかげで、一緒に選手たち

サブカル大蔵経561宮脇俊三『全線開通版 線路のない時刻表』(講談社学術文庫)

宮脇俊三が、当時から、現代の乗り鉄とか撮り鉄といった鉄道ファンと一線を画していたのは〈時…

永江雅邦
3年前

サブカル大蔵経519宮脇俊三『私の人生途中下車』(角川文庫)

宮脇俊三穴場本。ゴールした後の別冊サービス的な本というか。 編集者時代の話は、出版史、中…

永江雅邦
3年前
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サブカル大蔵経508松本清張『砂の器(下)』(新潮文庫)

鉄道文学遺産。よくこの原作からあの壮大な映画ができたなと思いました。そして渥美清をあの配…

永江雅邦
3年前
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サブカル大蔵経500『全国鉄道地図帳』(昭文社)

「地図屋が作った〈本気〉の鉄道地図帳」とHPで宣言した地図帳ですが…、これは日本の亡霊マッ…

永江雅邦
3年前
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サブカル大蔵経501伊藤博康『決定版 日本珍景踏切』(創元社)

踏切の良さは〈音〉と〈待たされること〉だと思っています。 地元の宗谷本線にも踏切がありま…

永江雅邦
3年前
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サブカル大蔵経471『北海道のトリセツ』(昭文社)

本書の、特に明治以降の記事を読んで、道民共通の言説〈北海道には歴史がない〉は誤解であり、…

永江雅邦
3年前
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サブカル大蔵経422原武史『滝山コミューン一九七四』(講談社文庫)

班長となったからには、自分の班に河合久美子を入れようと思った。小学生とはいえ、すでに体格的にも大人の香りを漂わせていた河合に、私はひそかに好意を寄せていた。p.225  思わず目を疑う描写も入りながら、原武史が小学生時代の日記や恋愛を開陳しながら、教師や同級生に取材して、西武鉄道沿線の団地と共産党躍進の時代のうねりの中、小学校に出現したコミューンを回顧・検証していく渾身の問題作。 東急との比較が自然と頭をよぎった。p.11  冒頭、路線考察から始まるが、それが実は物語全