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海外では「歯科矯正=当たり前」は本当か?

海外の矯正事情について、諸外国の保険制度や海外からみる日本人の風刺像を踏まえて考察してみました。

Oh my teethのカルチャーショック

Oh my teethには欧米留学や海外勤務経験があったり、外資系企業在籍のメンバーが多く在籍しています。ほぼみな矯正治療の経験者です。

矯正治療=当たり前の欧米のカルチャーの中で、友人や上司、同僚と話す際、歯並びが悪いため恥ずかしい思いをした原体験があるためです。留学先で「なぜ矯正しないの?」とか「アジア人は歯並びが悪い人が多い」と言われて、気づいたら手で隠すように話していたと言うメンバーもいます。

服装や髪型にあまり意識を払わないプログラマーでも欧米では歯並びがきれい。「不思議だな」から始まり、「もしかして自分だけ?」と拗らせて矯正治療を考えはじめたメンバーもいます。

そもそも日本には、歯を見せて信頼関係を築く文化がなく、ハグといった近距離のコミュニケーションもないので意識のギャップは大きいはずです。マスクをつけていると「Surgeon!(外科医)」と、からかわれるので、口隠しにマスクに逃げることもできませんでした。(コロナ禍前の話です)

なぜ海外では歯科矯正治療=当たり前なの?

矯正歯科医のWebサイトをクロールしてみると、よく「欧米では歯並びが悪いと、家庭環境に問題がある低収入な家庭、と周囲に見られてしまうほど、一般的に矯正治療が行われている」と書いてあります。おいおい、不安を煽って買わせようとしているのか、そんな性格悪い人たちばかりじゃないだろと思っていました。

ただ周囲の矯正率が圧倒的に高いのです。綺麗でない人を見つける方が難しい。風刺画でも歯並びが悪いと誇張して描かれるし、良くないことと捉えられているのは間違いないです。

そういえば、明治時代の雑誌「ジャパンパンチ」に描かれた日本人の姿はメガネに出っ歯。戦時中の風刺画も同じく出っ歯。バブル期はそれにカメラが加わりましたよね。連綿と続く、欧米人によるアジア人像なのかもしれません。

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画像引用元:ワーグマン日本素描集(岩波書店)

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画像引用元:ワーグマン日本素描集(岩波書店)

いろいろ調べてみると、欧米と日本間の歯への意識の違いは保険制度が支えているようです。まず、アメリカは歯科治療に保険がききません。従って虫歯になる前に予防するという意識が強くなります。歯並びが悪いと磨き残しができやすい=虫歯になりやすいということです。矯正保険の積立もあるようですね。イギリスでは、なんと18歳以下で矯正治療を始めれば、治療費無料!羨ましい。

一方日本では、歯科治療は保険適用だが、矯正治療に保険は基本ききません。歯科治療は審美目的であり、歯並びの改善により歯の健康を守る、という考えが制度上ないことが分かります。これも矯正治療が当たり前にならない一助となっているのでしょう。

▷参考:【なぜ出っ歯にメガネ】海外メディアに描かれる日本人像が酷すぎるワケ

考察を深めてみる

もう少し文化の違いを掘り下げてみます。言葉を必要としない非言語コミュニケーション(笑顔)は、アメリカのような文化が混ざり合う多民族国家では、信頼関係を築く上でとても重要です。笑顔で敵対心をもっていないことを示していたという訳です。

一方、日本のような移民の少ない国では、言語によるコミュニケーションが重要になるので、笑顔の重要度は相対的に下がります。卑屈、服従と捉えられる傾向にあるようです。確かにアジア圏のリーダーの笑顔をあまり見ないですよね。

これからの時代

自分で書いておいて色々ひっくり返すようでなんですが、上に書いたような文化的背景や意識の違いの境界が、より薄い世界になっていくのは間違いないと考えています。

テクノロジーが、グローバル化が変えてしまいました。Zoomを開けばすぐ会話出来ますし、freelancer.comやAlibaba.comなどのサービスで海外との取引もすぐ。Kaggleの日本人プレイヤーも増えています。

今後、ますます外国の方との接触頻度は高まっていくと思います。そんな時代に、自分に自信を持ち、信頼関係を築く一助になる矯正治療という選択肢をぜひどうぞ。

Oh my teethは引き続きこの日本で、歯科矯正のハードルを下げるチャレンジをしていきます。

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