33歳子宮筋腫で子宮全摘しました


子宮筋腫に悩んでいる女性は多いと聞く。
症状が軽ければ何もせずに経過観察やピルなどの対症療法で
済むこともある。
だが症状が酷くなってくると、それでは間に合わずに手術も視野に入ってくる。
病気は年齢やライフスタイルを問わずかかるものだし、一口に子宮筋腫と言っても当然ながら症状や治療法、治癒の度合いなどは異なる。
私の場合は年齢で見れば一般よりも症状が重く、それでいて子宮を残す選択肢がありながら敢えて全摘出を望んだ。
もし私と同じような背景・症状を持っていて、今後治療方針をどうすべきか迷っている方の参考になればと思ってノートを残しておく。
過去の部分は記憶を辿りながら書いているため、年齢などが多少前後することはご容赦いただきたい。


子宮筋腫発覚から手術を提案されるまで

子宮筋腫の存在に気づいたのは婦人科の定期検診だった。
家系的なものなのか家族には子宮が弱い人が多く、親を大病で亡くしていることもあって私は大学卒業の翌年結婚してから毎年検診を受けるようにしていた。
2年ほど経った頃、エコーによる検査を受けた際2,3cm程度の筋腫があることが発覚した。
筋腫が邪魔をしているという理由で避妊用IUDを入れることを医師に断られたので、タイプとしては粘膜下筋腫だと思われる。
その頃は人より出血量が多いかな程度の症状しかなく、経過観察となった。

それからも検診の度に筋腫は大きくなっていき、2019年頃から子宮筋腫にピルで対処することになった。
ピル服用前は月経カップで出血量を計ると、毎回必ず200ml以上の出血が見られた。
また、ピルを飲む直前に行った貧血検査では重度の貧血、一気にここまで血が薄まったら普通は倒れると言われる程度になっていた。

ピルは最初はヤーズを飲んでいたのが、途中からヤーズフレックスになった。
最長連続120日間服用できるピルだが、服用後28日程度経過すると必ず出血があるので生理の回数自体は薬を飲まない時と殆ど変わらない。

ヤーズフレックスは2019年から2024年の手術する1ヶ月前まで飲んでいた。
ピルを飲めば普通は子宮筋腫が小さくなったり、月経量が減ったりするらしい。
しかし私の場合は子宮筋腫は少しずつ着実に大きくなり、月経量はピルを飲んでいても毎回最低でも300mlはあった。
月経カップは長らくディーバカップSサイズを使っていたが、この頃になるととてもそんなものでは間に合わずスーパージェニーLサイズを使わざるを得なくなった。それでも必ず漏れるのでナプキンも必須だった。

手術をする直前の筋腫の大きさは8cm程度で、前回の数ヶ月前の検診よりも2cm近く成長した。
悪性腫瘍の可能性があったためMRIを撮ったところ、子宮筋腫が急成長しただけとのこと。
しかしこれ以上ピルで症状を抑えるのは難しいこと、年齢的にこのまま対症療法を続けても先が長いことを理由に手術を勧められた。
私は子宮全摘出、術式は腹腔鏡手術を希望し実績のある病院を紹介されることになった。

子宮筋腫が原因と思われる具体的な症状

いくつもあるので簡潔にまとめる。

・出血量が非常に多い(月経カップ計測で毎回300ml以上)
・おりものの量がおりものシートで間に合わない
・生理時に感じる子宮~肛門辺りまでの激痛
・貧血(鉄剤を飲んで回復してもすぐ貧血に戻る)
・頻尿
・便秘
・立ってまともに歩けなくなる程度の腰痛が数週間続く(時々)
・下腹部が異様に張って痛い(時々)

これらの症状は筋腫が5cm程度になった辺りから明らかに見られるようになった。
月経を緩和してくれるはずのピルを欠かさず飲んでいてこれなので、ピルなしでは生活が困難なところまで来ていたと思う。

敢えて子宮全摘出を選んだ理由

紹介先の病院を受診し改めて検査をしたところ、腹腔鏡手術は可能と言われた。
ところが子宮全摘出を希望していると言うと、思い留まった方がいいと相当反対された。
私にある筋腫は大きいとはいえ、1つしかないので子宮ごと取る必要はないため。
そして現在子供はいないが33歳はまだ子供を産める年齢であり、全摘出をすればそれは絶対に叶わなくなるため。
よく考えてほしいと言われていたが、私達夫婦の意見は数年前から決まっていた。
私は一度も自分の子供を持ちたいと夢見たことはない。
自身の生育環境も過酷なものだったし、身近なところには子育てで苦渋を味わっている人しかいなかったので出産や育児にポジティブなイメージが全くなかった。
それに、万が一これから子供ができたとしても高リスクな高齢出産になることは避けられない。
子供を持たないと思い続けていた私がたった1,2年で180度気が変わることはないだろう。
仮に将来的に気持ちが変わったとしても、子供ができて産む頃には40歳が見えている。
そんな高齢出産に耐える体力と子供への熱意を、この私が持つなどどうしても想像できなかった。
そして夫はそうした私の考えに理解を示してくれている。
結婚して10年。子供は特に望まないができたらその時は、程度のスタンスだった。
それが私の病気のためにそれどころではなくなり、生理が来る度に苦しみが強くなっている様を見て以前から「◯◯が一番楽になる方法を選んでほしい」と言われている。
たまに交わす2人の老後や人生計画の話では子供が出てくることはない。
そして私達のそうした生き方を、家族も受け入れてくれている。

生理には本当に嫌な思い出しかない。
子宮筋腫がなくても生理は重い方で、筋腫のみ取ったところで閉経まで十何年も苦しみが続くことが予想された。
それに筋腫だけ取っても後々再発したり、別の部分に新しい病気が発生したりして再手術するリスクを考えると恐ろしくもなった。
上記の理由を医師に端的に伝え、最終的に私は子宮全摘出を腹腔鏡手術で受けることになった。

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