見出し画像

2021/05/19 「ヨーロー劇場2021 - パウンド・フォー・パウンド -」@Zepp Tokyo

ハルカミライとMy Hair is Badの対バン。
こんなにも言葉と言葉で勝負する対バンは見た事がなかったかもしれない。
先手、My Hair is Bad。

白のスポットライトで明るくなり音を出す3人。
まずは『アフターアワー』。会場の温度が上がり、心が踊る人たちを見る。

『熱狂を終え』では一瞬PAトラブルで音が飛ぶも、気にせずそのまま。何も突っ込まないし止めない。

語ってピンスポが当てられる。
『真赤』だ。
『真赤』の落ちサビ時、赤の照明だけに暗くなった時がよかったし、横アリの真赤の照明を思い出した。あの照明、結構忘れられない瞬間。他にもそういう人いるかな?

椎木さんは終始敵意剥き出しで学さんに突っかかる。歌詞というか語りを、言葉を投げかけ続ける。

正直マイヘアを詳しく知らない私からしたら、それが歌詞なのか、今の気持ちなのかさっぱり分からないけど、とにかく豪速球の野球ボールを投げ続けられているような。
おい、お前はこれ打てんだろ、打てんだろ!早く打ってみろよ!手加減なんてしねぇからな!と。

「学、お前に言ってる、ハルカミライじゃなくてお前に言ってんだよ!!」と、強く強く対話しようと、「おい!聞いてるか!」と問いかける。

もはや、この対バンはマイヘアとハルカミライではなく、ボーカル椎木知仁とボーカル橋本学の対バンなのかと錯覚するほどに。

フロントマンはこうでなきゃというのが見えた気がして、脳裏に色んなフロントマンの顔(IMASHIとか)が浮かぶ。彼らはバンドを背負って、自分を信じて、前を、ただただ前を見て、目の前の人達を信じて、心を伝えている。椎木知仁は「あなたの心をかっぴらいて歌います」そう言っていたから本気だ。


「勝ち負けはさ、じゃんけんだよ、パー出せよ、俺はグー出すからさ、グーとグーでおあいこじゃなくて、チョキ出して1本抜いて中指とかにすんなよ、お前はパー出せよ」
「ボスが言ってたよなぁ、対バンは勝ち負けだって。でも俺らは勝ち負けだけじゃないところにいる。

ボスとどんな話をして、2人がどう行動していたかなんで全く知らないけど、同じ事務所の同じレーベルだからこそ、同じものを背負っている。計り知れないほどの覚悟と責任と、、とにかく大きすぎるものを抱えている。

「今夜の悪役My Hair is Badです。」と始まった『フロムナウオン』。(もちろん前略)かき鳴らすギターの音に被さる椎木さんの声はもはや何を言っているか分からない。でも、心に訴えかけてくるのは確かだ。

「降りるなよ。」この勝負から、この船から、逃げ道をも塞ぎ、真っ向勝負するしかない展開を作る椎木さん。

「毎週ヒーローを見て、なんで見てた?正義のヒーローが悪役を倒すところがかっこいいから見てたんだろ!」
「ここにいる客、みんなお前の味方だ。
ヒーローよりかっこいい悪役いるだろ、俺らそれになったらどーすんだよ。」
と、俺らがかっこいいことを前提に煽る。
場数を踏んで来た彼らだからこそ出る言葉であり、勝つ自信をも持っているから出た言葉なのだろう。そして、必ず俺らに勝って欲しい後出番のハルカミライを正義と見立てたその表現に圧倒されるばかりだった。こんなにも、対バンのバンドを立てるバンドはいただろうか。いや、私は今まで見た事がない。

かなり捲したてる発言がみられたが、
「今みたいなひどい言葉とか人を追い詰めたり、あの当時はなんでもよくて、とにかくマイヘアをおっきくしたくて、でも正面立って自分の曲を伝えるにはステージ降りた椎木と変わらずにいるようにすることは優しくなることでした。」と、さっきまでの遠吠えが嘘のように変わる『味方』と『告白』。丸くなることだけじゃなくていろんな優しさがあって、優しさの意味もひとつでは無い。椎木さんなりの優しさは敵になること、悪役になること、ハルカミライがもっといいライブをできるように、するように導いてくれる優しさだった。そう感じた。不器用な優しさだ。


1.アフターアワー
2.熱狂を終え
3.ドラマみたいだ
4.真赤
5.戦争を知らない大人たち
6.ディアウェンディ
7.フロムナウオン
8.味方
9.告白


良くも悪くも、あそこまでとがった言葉を聞くことはそうそうない。人によっては怖気付くこともあるだろう。
そんな中渡されたバトンを受け取るハルカミライは、やっぱり"ハルカミライ"だった。

白のライトに照らされ、登場する3人、須藤さんが右手を上げ、BGMのボリュームが上がる。手足を大きく後ろに回しながら登場した学さん。会場は少しの笑いと拍手で迎える。

そして『君にしか』始まり。そうそう、これだよ〜!とワクワクする。でも須藤さん?ベースどこいった?ねぇねぇ(小声)(このあとも度々ベースを放り投げる)(つか本当に落ち着きがないなこの人たち)

『カントリーロード』なんか入りへんだった?サビで戻ったけど不協和音感凄かったのはなんだろう、抑えてたのがまるまる違ったかカポなかったのかなんなのか、原因はわかりまへん。

立て続けに曲が鳴り止まないこの感じ。
久々だ。ずっとワクワクドキドキが止まらない、この高揚感。ハルカミライの時だけにある、全てを認めてくれる、守ってくれる、包み込んでくれる優しさを感じるようなフロア。白のライトが良く似合うし、下から照らされた彼ら4人のシルエットがよく映える。この照明が1番好き。

梅雨入りしたんだって?という学さん。でも多分東京はまだしてないヨ。アハハ。湿気でジメジメだけど、ライブハウスは元々ジメジメだったな〜!なんて言ってたけど確かに〜!って思っちゃった!(何の話)

休んだと思ったら須藤さんは適当にファイトし始めるし(笑)学さんもおい、ちょっと待て!と言うけどしっかり対応する(笑)

メキはアンプの上に登って弾くし、その下を支えるスタッフさんすらもはやメンバーと同じくらいステージから離れられない(笑)
何度もマイクスタンドを移動させ、元に戻したと思ったら、須藤さんもメキもすーーーぐ動かす(笑)
小松さんは初めから服きてなかったっけ?途中まで服着てるの?全裸?え?って思ってたし、海パンでも履いてんのかと思ったよ(おい)


散々煽っていた椎木さんのMCから、曲中にまずひとつの答え。
「俺の船に乗れ〜!!!!!」
とみんなを先導する。

その後のMCでは須藤に「なんかルフィみたいなこと言ってなかった?俺の船に乗れ〜!って(笑)」と煽られるも、学さんが重大発表ある!といったのに、横入りで俺も!発表ある!!と須藤さん「チョッパーのみんなこんにちは!」って完全に煽り(笑)(笑)
そこにもう1回学さんが重大発表がある!と。え?このタイミング?なに?と思ったら「やっと学ぶ推しの赤髪の女の方が現れました(笑)」って物好きねぇとか言ってたけど(笑)重大発表じゃねぇ(笑)やめてくれ心臓に悪い(笑)

エースでこの指とまれと歌詞のとおりにみんなも人差し指を挙げている。そういう所も、1人にしない、参加出来て共有できるいい所なのかな、と思ったり。

ウルトラマリンほんといいなぁ、いい曲だなぁーーーーーーーーーーーーー(語彙力)

Tough to be a Hugh
なんかいつもと違う入りだった。
イントロがゆっくりで、こんなに歌い込む感じだっけ、、、?と。
すごく良かったので、また聞きたい。転調が好きだからなのかもしれないけど、めちゃくちゃ良かった。何故か泣きそうになって涙で前が霞んだ。

時間って予定通りなのかな?と須藤さん。完全にこの前のフェス(JAM)のことだろう。13分余らせる人がどこにいるんだよ、、、(笑)
でもなんか、須藤さんが「さっき間違えたからやらせて」とTough
2回目ー!神ー!!ってなった。

あーーーぼくのことーーって始めようとしたら後ろから小松さん出てきて、なんでお前来んねん(笑)みたいな雰囲気になったけど、4人で肩を組んで並ぶハルカミライ。
「マイヘアマジで出てくれてありがとう!手かっぴらいて抱きしめる。これが俺のパーです!」とメンバーを抱き寄せ言う。ため息が出るほど素敵な言葉と素敵なメンバーと素敵な空間で感無量です。。。学さんは仏なのか、、、?

100億年からのMayday泣いた。入りが良すぎて泣いた。あれ何?終わらずにボリュームが上がっていく感じの繋ぎに鳥肌が立ったし、身体の奥底から湧き出る何かを感じた。

マイヘアとは池袋でやったこともあった、と聞いた時にどこでやったの、、、?と思ったけど。
マイヘアはバチバチにたくさんの本数のライブをしてて、俺らもそれを越えようと思ってやってたけど全然超えられなかった。まともに超えた年もあったけど。
Zeppで対バンしている今を噛み締め、時の流れを感じます。と言っていた。
きっと学さんの脳裏には椎木さんと渋谷で飲んだこととか、ボスと話してたこととか、3年前のZeppのワンマンとか、色々巡り巡っていたんだろうけど、でもやっぱり今、目の前で見て感じたことを共有できる、その強みが本当に言っていた言葉通り爆発していた。

「マイヘアかっこいいよな、悪役をかってくれて、俺は悪役も救えるヒーローになりたい」という言葉。もう勝ち負けもない。互いの尊重の答え。優しさの塊。結果みんなを守りたい学さんの懐の良さがそこら中に出ていて、そんな人間性である彼を早く人間国宝にでもしてくれと思った。

友達を歌った時はアコギで1人で弾き、バンドって最高だぜ〜!と残りの3人がかき鳴らす。そんなの見て最高と思わないわけが無い。
MC中に後ろの3人が水をいる?って回し飲みしていたの気づいてたからな、あれすごく可愛かったし、最後ちゃんと学さんのとこに置いとこうって置いてた須藤さん、イイネ🥲(途中でほっぽってたバンダナはどこ行ったのあなた)

ピークドの入りもやっぱり鳥肌。お客さんの声がないから余計に。4人の呼吸が聞こえる。スッって。

アストロの時には、あの別バージョンで始まった。(あれってなんだっけ、誰か教えて)赤信号で止まる時に聞くのさと、マイヘアの曲名を一部入れる。「騙されて」もそういう意気なことを簡単にやってのける学さんの人間性を心の底から尊敬する。サラッとやっちゃうんだもん。

最後は『ヨーロービル、朝』
見えないもので1番信じてる。それは歌。今日歌った歌、全部信じてる。
疑いなんてこれっぽっちもないぜ。と。
「疑いながら信じてる」という歌詞を疑いなんてこれっぽっちもないぜと。
本当は信じてしかいないんだけどと。
人間の心理の本質というか。信じる怖さを疑いとし、それでも信じてみるピュアさがこの歌詞に詰まっていると感じた。別に自分をピュアだとか純粋だとか言うつもりは無いが、「疑いながら信じてる」は、自分の中のポリシーそのままである。結果人間みんな信じたいし、嘘はないと思ってる。いい意味でね。どれもその人にとっての正解だし、信じてるものだし、嘘ではない。それぞれの信じるものを大事に、また新しい朝に出会って欲しい。

「真ん中で拳上げてる兄ちゃん、今はそっちに行けないけど、いつかそっちに行けるようになったら、絶対に行くからな、だからよ、そこで待っててくれよ」
ステージの上からだけではなく、対等な関係で向き合おうとしてくれる、目の前まで届けようとしてくれる学さんが見れるのは、いつになるのだろうか。

次、その時が来るのが一日でも早くなることを願うし、もういち早くハルカミライが観たい。

1.君にしか
2.カントリーロード
3.ファイト!!
4.俺達が呼んでいる
5.春のテーマ
6.ファイト!!
7.フュージョン
8.エース
9.predawn
10.ウルトラマリン
11.Tough to be a Hugh
12.Tough to be a Hugh
13.世界を終わらせて
14.THE BAND STAR
15.夏のまほろ
16.100億年先のずっと先まで
17.Mayday
18.友達
19.PEAK'D YELLOW
20.アストロビスタ
21.ヨーロービル、朝


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?